サザンの桑田が、在特会系の男女30人がアミューズ前に
集まって抗議したくらいで、謝罪してしまった。
ロックンローラーは本来、権威にも権力にもひれ伏しては
ならない。
反骨精神を見せるのがロックの魂だと、わしは相変わらず
思っている。
どうせ商売だからと冷笑主義に陥ったらおしまいだ。
時代の風潮は移り変わるが、いつの時代にもロックの精神は
必要で、音楽だろうと漫画だろうと、表現者は人々の怠惰な
思い込みに風穴を開ける精神と覚悟を失ってはならない。
桑田が紫綬褒章をもらったのは、照れくさかっただろうから、
「ネットオークションに」などと馬鹿なことを言ってみたり、
天皇陛下の物まねをしてみたり、そのくらいのことは許して
やれと思う。
本当に「反天皇」なら、大江健三郎のように、勲章なんか
もらわない。
桑田は自分には似合わないのではと思いつつ
頂いたのであるから、ロックンローラーとしての照れ隠し
くらいさせてやるべきである。
こんなことに抗議する連中は、狭量な似非愛国者であり、
なんと在特会系の連中らしい。
在特会系やネトウヨが、桑田に抗議する資格があるのか?
天皇陛下を侮辱したとか言う資格があるのか?
ヘイトスピーチで在日を苦しめ、日本の「公」「公共心」
を汚して、委縮させている連中が、「公の体現者」である
天皇陛下を持ち出して、日本で一流の桑田の表現を委縮
させるとは何事だ!
天皇陛下が一番心を悩ませておられるのが、ああいう狭量な
排外主義者だろう。
60年代、70年代に比べ、今、日本に一番失われているのが、
ロックな反骨精神だ。
人間の根源的な活力がどんどん失われて、体制に迎合する
クズばっかりになってしまっている。
桑田が安易に謝罪したのにはがっかりしたが、せっかく
社会風刺を詩に込める才能もあるのに、このくらいで
くじけないでほしい。