ゴー宣ネット道場

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切通理作
2015.5.13 02:18

文化人が作るインスタント・カルトに要注意


 香山リカのネット動画配信番組の降板騒動ですが、
この件は、彼女が小林さんに対してしたふるまいと基本同じだと思います。

 

 小林さんと直に話して、アイヌの「民族」認定に疑義を持っているという事と、
ヘイトスピーチや差別はまた別だという発言を目の前で聞いているのにもかかわらず、
そう断定するツイッターのつぶやきを「RT」する。

 

 真正面から反論できないから、
気分の醸成に加担して対抗しようという卑怯な手段です。

 

 今回の降板騒動のきっかけとなった出来ごとは、
自分の担当番組と同じ番組の、曜日の違う司会者・青山繁晴の時に
視聴者数がより多いという事実に直面した時、
その曜日の視聴者を指して司会者青山の「信者」呼ばわりしたという事でした。

 

 「信者」というのは、それだけ崇められる存在と言う事で悪口でない・・・
と香山は言い訳していますが、青山繁晴の視聴者が「カルト」だという印象を
気分として醸成する効果があるでしょう。

 

 番組の中で形としてはその発言に関し謝罪した後、
一方ツイッターでは自己を正当化しつつ、
相変わらず青山繁晴や謝罪しなければならない状況になった番組自体への
悪印象を垂れ流す香山。
 それをさらに番組内で指摘されるや、番組を降板し、
ツイッターの公開を制限し、
見れる相手だけに見せる同様のつぶやきを繰り返す・・・。

 

 小林さんがライジングで書いた、
ネットでは「インスタント・カルト」が醸成されやすい・・・
という指摘にみられるように、表向きでは言えない事も、
そこには真実が隠されているという「空気」が醸成される。

 

 香山リカは、今回の事件以降、
しばらく表舞台ではなりをひそめるかもしれません。


 しかし、そのような卑怯なやり口の意外な効果によってつながる、
少数の「インスタント・カルト」はこれからも彼女を支持するかもしれません。
 
 そしてそれが、行き場のない悪意や憂さを晴らしたいという願望と結びついた時、
どんな危険な出来ごとに飛び火するかもしれない。

 

 彼女のような存在は、社会の地雷原であると私は思います。

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

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