ゴー宣ネット道場

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高森明勅
2015.5.24 08:06

近況断片

5月15日、盛岡へ。

翌日の「大東亜戦争終結70年英霊顕彰事業 東北地区講演会」
(主催、東北6県神社庁。共催、神社本庁ほか)のため。

盛岡駅で岩手県神社庁のO氏が出迎えて下さる。

O氏とは、これまで何度かお会いしている。

いつも穏やかで配慮の行き届いた方。

駅と繋がっているホテルの中華レストランで、
岩手県神社庁の藤原庁長らと夕食を兼ねて懇親会。

学生時代からの知友、坂本櫻山神社宮司が、副庁長として同席。

楽しく懇談した。

同ホテル泊。

翌日はまず神社庁へ。

全国の神社を統轄する神社本庁の田中総長(石清水八幡宮宮司)
らと
昼食。

かねて存じ上げている福島県神社庁の丹治庁長にご挨拶。

その後、岩手県護国神社で正式参拝を済ませ、盛岡劇場に移動。

靖国の英霊の心と憲法問題」との演題で1時間半の講演。

戦後70年にあたり、
陛下のペリリュー島ご訪問の意味を深く受け止めることが大切、
という指摘から始め、英霊のご遺書をいくつか紹介し、
戦後の靖国神社をめぐる変遷を取り上げ、
最後はアメリカの威信にはっきり翳りが見え、
中国の脅威が増大する中で、対米依存を強めるのではなく、
自立した一人前の国になるために、憲法改正を避けて通ることは
出来ないーと締め括った。

参加者は400名ほど。

総じて参加者の年齢は高めか。

岩手県は既に何度かお邪魔している。

特に印象に残っているのは東日本大震災があった平成23年。

その3月26日に講演が予定されていた。

ところが同県も大震災に襲われる。

この時、主催者同士もまだ連絡が取れず、
会場に予定されていた建物の天井が落ちる等の異常事態のさ中、
平静かつ丁重に、延期のやむなきに至った事情への理解を求める
電話を頂いたのが、
先のO氏だった。

「これは決して中止ではなく、あくまでも延期ですので」と
繰り返された静かな声が、
今も耳朶に残っている。

そして翌年3月、まだ震災の傷痕は残っていても、
その約束は実現。

以来、国内各地で講演をしてきた私にとって、
岩手県は取り分け思い入れの深い地となった。

17日、板橋区立文化会館で若者たちが集まるユニークなイベント。

午後1時から5時半位まで。

着物の着付けの実演披露やパネルディスカッションなど。

全て若者自身の演出、出演で盛りだくさんな内容。

その最後に他の識者らと共にコメントをすることに。

正直に言えば長時間、拘束されるので、やや気が重
かった。

だが、若者たちを大切にしたいので引き受けた。

行ってビックリ。

20代を中心に若者ばかり、男女700人ほどの参加者。

中身も面白く、シャバ世間に疎い私には、色々勉強にもなった。

全体としてレベルが高い。

出し物のトリを務めた奥野義一君のスピーチは聴かせる。

20代だと、大勢の前で話す時は、
どうしても声高な演説調になりがち。

だが彼は、淡々と語って、素直に心に沁みる話ぶり。

立て板に水の流暢な喋りでない分、よけい耳を傾けさせる。

コメントしたのはペマ・ギャルポ、宮脇淳子、倉山満らの諸氏。

その後、近くの居酒屋で、倉山氏ら数名と主催者が設けた懇親会。

こっちの時間の方が長かったのでは。

21日。

午後1時から浜松町でチャネルくららの番組収録。

倉山氏としたたか飲んだ勢いで急に決まった
恐らく同氏は冷静だったろうが)。

「典憲体制を語る」というテーマで30分あまり対談。

倉山氏は憲政史の専門家。

その専門家を相手に、私がこんなテーマで話すなんて、
僭越の沙汰。

それは分かっていても、憲法問題が盛んに論議されながら、
「典憲体制」の意義どころか、
この言葉自体も知らずに憲法を語っているような論者が、
あまりにも多いのではないか。

それはおかしい、という憂慮で意気投合。

その結果、この企画となった。

チャネルくらら自体のコンセプトも知らず、
どんな人々が視聴しているのかも全くイメージ出来なかったので、
倉山氏にはご迷惑をおかけしたのではないか
視聴無料で面白いと思った人が入金するシステムとか)。

皇室典範と憲法を最高法規とする、
今は喪われた近代日本の国家体制が持った意味の一端でも、
何とか伝えられていれば、と願う。

最後に触れた、現行典範の制定手続きへの疑念
(明治の典範に規定された改正・
増補の手続きにも、
今の憲法に規定された制定・
改正の手続きにもよらない!)は、
倉山氏にも興味を持って頂けたようだ。

その後、新宿に移動。

ホテルのラウンジにて、
文芸評論家で関東学院大学教授の富岡幸一郎氏も交え、
編集の打ち合わせ。

それが終わると、近くのうどん屋に。

ゴー宣道場門弟のH君が佐賀に帰るので、ささやかな送別会。

彼は仕事が終わった後、私の夜間の授業に1年半位通っていた。

同じく門弟で受講経験がある数名と。

佐賀では苦労もあるだろう。

だが彼は、それを乗り越えて、自分で納得できる人生を、
自力で切り開く勇気を持っているはずだ。

22日。

夕方、水道橋でさる皇居勤労奉仕団の打ち上げに参加。

数年前、私が雑談の中で勤労奉仕に触れたのがきっかけで
スタートした奉仕
団。

毎回、私が講師に招かれ、事前勉強会を行っている。

年に2回(!)のペースで13回目。

団長が40歳そこそこで、団員は20代・30代。

救命救急の看護師で、遣り繰りして4日間の休暇を確保し、
2回目の参加という女性も。

本当に頭が下がる。

打ち上げでは、1人ずつ奉仕体験の感想を聞かせて貰う。

私にとって貴重な時間だ。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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