ゴー宣ネット道場

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高森明勅
2015.7.2 16:28

豆太郎、見参!

2月22日、わが家の愛犬、むーすけ(白のポメラニアン)が死去。

以来、気分はややブルー。

それを気にした子供たちが、3月14日の私の誕生日に、
次の犬を飼わないかと提案してくれた。

だが、
「そんな気はない。もう2度と犬を飼うつもりはない」と、
すげなく断った。

むーすけを悼む気持ちが強かったから。

ところが先日、長男と別の用で会った時、
「やっぱり犬を飼わない?」と尋ねる。

「この前、言った通り。飼わないよ」と、言下に否定。

「でも、3分だけ話を聞いて」と、1匹の犬の身の上話を始める。

ある若者が産まれて間もないダックスフンドを飼っていた。

ところが、事情があって手元で飼えなくなり、
病弱な祖母に預ける。

だが当然、祖母は犬の面倒を見切れない。

殆どゲージに入れっぱなし。

吠えたり、噛んだりしないように口は針金で縛られた。

餌もろくに与えられず、手入れなんか勿論してもらえない。

だから、ダックスフンドは元々、表情が豊かな犬種なのに、
全く表情を失い、目は虚ろ。

体からは異臭さえ放つ状態に。

その祖母が住む地元の町内会長の娘さんが、長男の知人。

その関係で一旦、長男が引き取った。

体を洗い、餌をたっぷり与えて、病院に見せ、
毛の手入れもしてやった。

それで、やっと元気を回復、表情も甦った。

だが、長男のマンションでも、そのまま飼えない。

元の生活に戻したり、保健所で殺処分して貰うのも可哀想。

どうしたものか…と、言い終わらないうちに、

「飼う。私が引き取って飼うから」と、我知らず言い放っていた。

その間、3分も経っていない。

見事に前言を翻した。

「今度、その犬を連れて来てくれ」と言うと、
「もう、連れて来てる」と、
早速その犬を渡された。

しかも、予め母親に打診していたらしく、
「お父さんがOKなら飼ってもいい」と言われていたようだ。

名前も、もう決まってるから。

お母さんが付けてくれた。

豆太郎』だよ」。

前の「むーすけ」は長女の命名。

どうやら、わが家のペットの命名権は、
もっぱら女どもに握られているようだ。

でも何故、豆太郎なのか? 

最初の飼い主は「ジャック」と呼んでいたらしい。

それを家内が、
「ジャックでは高森家の飼い犬に相応しくない」と、
即座に豆太郎に改めた。

勿論、イギリス童話「ジャックと豆の木」からの連想
(って、かなり突飛な連想だが)。

賢そうで、可愛い犬だ。

それにしても、保健所に渡そうか、なんて言いながら、
早手回しに母親と相談して名前まで決めているとは。

私がホロリと来て引き取るのは、先刻、織り込み済みか。

まんまと一杯食わされた気がしないでもない。

だが、とにかくこうして、新しい愛犬、
豆太郎(茶色のダックスフンド)
が、
わが家で一緒に暮らすことになった。

別れ際に長男が一言。

豆太郎はまだ2歳。だから、これから十数年、生きるはず。
お父さんより長生きするから(むーすけみたいに死別して悲しむこともない)」と。

これを、親孝行息子の優しい気配りと受け取るか、
それとも、
俺が死ぬことまで織り込みやがって、
と僻むかはー些か微妙。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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