ゴー宣ネット道場

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小林よしのり
2015.8.21 03:45政治

デモは安倍首相のナルシシズムをくすぐる


830日に安保法制に対する大規模な反対デモが予定されて

いるらしい。

わしは誰であろうと反対意思を表明する者に一定の理解を

持つのだが、果たして国会周辺に集結して声を上げるデモに、

どれほどの効果があるのだろう?

 

60年安保闘争の時も、岸首相は「国会周辺は騒がしいが、

銀座や後楽園球場はいつも通りである。私には声なき声が

聞こえる」と言い放ったというのが、有名な伝説となって

いるほどだ。

大衆のデモに揺るがぬことが名宰相と言わんばかりの観念が、

自称保守派には共有されており、一般にも常識化されつつ

ある状況だ。

 

岸首相の安保改定が、不平等な旧安保条約をより双務的に

したと評価されているのは、実は大馬鹿な説であることを

わしは実証できるが、とにかく「岸神話」は今のところ

生きている。

 

安倍首相は岸信介の真似をして悦に入りたいのだから、

国会周辺がデモで物々しくなればなるほど、自信を深める

だけだろう。

マスコミからデモが盛り上がっていると報じられれば、

安倍首相のナルシシズムは最高度に高まって、健康状態が

回復するだけのような気がする。

 

しかも最近は一般人も悪い意味で保守化してるから、

反対デモの参加者の自己満足を感じ取って、逆張りの世論

となって安保法制賛成に転じてしまう危険性もある。

デモに過剰な期待をするのはもう時代遅れではないのか?

 

静かなる侮蔑と反抗心で、世論調査の極端な支持率低下に

導く方が、政権は恐いのだろうが。

権力の暴走を阻止する覚悟は国民に必要なことだ。

憲法9条が属国化する日本を食い止められないという事実

にも、厳粛に気づいておくべきだろう。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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テーマ: 「皇室スキャンダルと国民」

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