ゴー宣ネット道場

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小林よしのり
2016.3.8 03:36日々の出来事

ドーピングがない漫画家という職業


シャラポワがドーピングで陽性反応が出たらしい。

病気のせいで薬物を使用したのか、試合に勝つために誘惑に

負けたのか、それは分からない。

スポーツ選手は試合のストレスに負けて薬物で乗り切ろうと

する者が案外多い。

清原も覚せい剤打ったのは、ストレスからかもしれない。

 

しかしわしは思うのである。

漫画家はドーピングが出来ない。

薬物に頼ってアイデアを出すことなんか出来ない。

 

『東大一直線』の頃は毎週連載してたから、ギャグが出なくて、

円形脱毛症になったこともある。

『おぼっちゃまくん』の頃も睡眠不足で座って考えていたら

寝てしまうので、立って部屋の中を歩き回りながら考えていた。

あのころ、覚せい剤が目の前にあったら、誘惑に負けていた

かもしれない。

だが、妄想では漫画にならないので、やらなかっただろう。

 

今も『大東亜論』のコンテをやっているが、アイデアが出ないと

まったくのどんづまりになって、先に進めない。

ストーリー展開事態の面白いアイデアも必要だが、細部のギャグ

のアイデアも、考えて考えて、締め切りが来る前に閃かなければ

ならない。

 

脳をもっと活性化させようと、ユンケルかビタC飲むことすら

奥さんから薬物使用はダメだと妨害されてしまうので、コーヒー

飲んでみたり、緑茶飲んでみたり、ガム噛んでみたり、風呂に

入ってみたり、七転八倒でアイデアを考えている。

ビタCはドリンク剤だから問題ないと思うのだが。

 

『大東亜論』のコンテ、今日中に上がりそうだが、今のところ

わしは面白いものが出来るはずと思っている。

昨夜は自分で思いついたネームに吹き出してしまったくらいだ。

だがネームを全部入れてみないと、まだ確信が持てない。

コンテを描き上げてから、やっぱり駄目だとボツにしたことは

何度でもある。

 

湯水のようにアイデアが沸く薬物があるなら、違法だとしても

やってしまうかもしれないが、そんなものはない。

したがって漫画家の場合は、自分の脳みそだけで勝負するより

他にないのだ。

シャラポワより、わしの方が精神力は強いと言えるだろう。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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