ゴー宣ネット道場

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小林よしのり
2016.3.31 15:37小林よしのりライジング

弱者を知らない者たちの差別意識


「売春合法化」について書いたライジングのコメント欄で、

想像力が完全に欠如した馬鹿が反発している。

馬鹿というのは言い過ぎかもしれない。

弱者のことがまったく分からない甘えたガキと言うべきだ。

 

例えば、乙武氏は性欲を自分で処理することができない。

これに想像が及ばない者が、健常者と同じ感覚で批判しても

無意味だ。

重度の身障者だからこそ、民間人ならば、わしは乙武氏を

大したものだと褒めたはずと言ったのだ。

権力欲さえ持たなければ、超肉食系で女を口説きまくって

いても構わなかった。

 

乙武氏には性欲の処理にも介護が必要なのだ。

AVを見ても、手も足も出ない乙武氏には、性欲の処理は

できないから、生身の女性に相手をしてもらうしかない。

これは切実な問題だ。

 

「週刊文春」の記事によれば、乙武氏の妻が子育てに追われて、

夫の夜の営みに対応できなかったのだという。

だから責任を感じたのだという。

わしはそれでも妻が謝罪すべきではないと思うが。

 

乙武氏の場合、妻が拒否すれば、取れる方法は2つだ。

風俗に行くか、素人の女性を次々に口説くかだ。

 

普通の身障者ならば、風俗で処理してもらうだろう。

身障者の場合、「処理」とは「介護」と同義になる。

男が全員、自分で処理できる健常者ばかりではない。

性的な介護が必要な男もいるのだ。

 

そのような男の相手をしてくれる女性は、「看護士」に準ずる

職業だと言える。

だからこそ、性風俗は「職業」として認知してあげればいい。

社会が必要な「職業」じゃないか!

 

そして女性の側から考えても、売春という「職業」が

どうしても必要な弱者はいるのだ。

そのような女性がどんな人なのかまでは説明しない。

世の中のほとんどの者が、残念ながら弱者の現実に想像を

巡らせることができない。

男にも、女にも、どのような弱者がいるかを知らないのだ。

「世間知らず」のガキばっかりが男にも女にもいる。

だから無意識のうちに、驚くべき差別的な発言をしている。

 

わしは大学時代に、肉体労働のアルバイトばっかり経験した

おかげで、最下層の労働者の現実を見てきた。

やくざ者がウロウロしている博多の裏通りの喫茶店で、

アルバイトをしていた時期もあったから、どんな男女が

そこで生きているかを知っている。

多分、新宿で働いて、男女の生態を観察してきた泉美さんも、

わしが見てきた「人間社会の裏の実態」を知っているだろう。

 

そして、わしは「売春合法化」に関しては分からせること

自体が不可能だと今は感じている。

わしの読者にしても、陽の当たる社会しか知らないようだ。

感想がいちいち幼稚で見ていられない。

みんな「お花畑」で育って良かったね、と言うしかない。

しかし、そういう者たちは、本当に弱者に対して、無情だな

と思う。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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