ゴー宣ネット道場

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切通理作
2016.4.13 15:41

「君と僕」の前提

堀辺さんが

<「愛国心」は教えられないが、

「国家」とはなんぞやということを子どもの時から学んでいれば、

おのずとそれは生まれる>

と発言した第一回目の道場で、

小林さんは、しかし愛国心は学校現場で

教えた方が良いとわしは思っていると発言しています。

 

もし仮に、救急車を呼べばすぐ来るとか、

郵便が一律料金で全国に届くといった

近代的な利便性が得られるという単なる損得感情で

「国家」を捉えるような教師に教えられた場合、

たとえば国旗に対する敬意がある程度習慣として

身につくことなどもないのではないか?

 

堀辺さんの言う「君と僕」・・・・

相手を「君主」のように敬い、自分を「僕」(しもべ)

のようにへりくだるという日本人同士の礼節は、

君主への忠誠が前提としてある「平等」であり、

価値相対主義的でフラットな「平等」とは異なるものです。

 

そのことを重んじる態度は、

近代国家としての日本の自立のため国民が

政府を監視すべしという態度の一方、

手放さず持っているべきものなのではないか。

 

奇しくも、今月号(5月号)のSAPIOに掲載の

『大東亜論』では、

「政府と人民とは『契約』を守るか否かの関係であり、

決して主人とその子のような関係ではない!」

とする植木枝盛の演説に感銘を受けた18歳の少女・岡りなが、

しかし植木が政府と君主を一緒にしていることには

疑問を持ち、彼にこうぶつけます。

「植木先生は

天子さまと人民を対等とお考えですか?」

 

この問いかけの答えは次回に持ち越されますが、

まさに、ゴー宣道場の第一回から一貫した

テーマがここでも語られているのに驚かされます。

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

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