ライジング読者のceleryさんが
貧困について興味深い記事を教えてくれたので
ご紹介します。
プロのライターが
貧困の現場をレポートしても、
「こんな世界は見たことがない、
これが本当に日本の光景なのか」
「ファンタジーじゃないのか」
と反応する読者が少なからず
いるそうです。
そこには「想像力の壁」が
立ちはだかっている。
つまり、「人は自分が見たことのあるものにしか
リアリティを感じられない」生き物だというのです。
ある雑誌では、
「子供の貧困や女性の貧困を記事にすると、
読者からすごい勢いでクレームの投書が届く」
のだそうです。
その投書の内容とは、
「僕らの世代が労働階級の解放のために
ずっと尽力してきたのに、
いまだに腹をすかせた子供が日本にいるはずがない!」
「われわれの知っている戦後の貧困とはうんぬん
~~アフリカではうんぬん~~」
といったもの。
なぜこんな反応になるのか?
記者はこう語ったそうです。
彼らにとってはこの日本で
リアルに進行している子供の貧困よりも、
テレビで報道される海外の子供の貧困のほうが
リアルに進行している子供の貧困よりも、
テレビで報道される海外の子供の貧困のほうが
よほど想像がつくということ。
そして彼らは想像できないものを
「ない」と断言するというのだ。
ネトウヨや、自称保守が
いくら言っても
「日本に貧困なんかない」と
言い張る理由が、ここに表れています。
どんなに実例を示そうが、
どんなにデータを出そうが、
自分が想像できないから
そんなものはない!
そんな人たちが横行している、
この暗澹たる現状をどうすればいいのか、
頭を抱えてしまいます。