ゴー宣ネット道場

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小林よしのり
2016.9.7 00:38メディア

皇位継承の議論をしない勇気なきマスコミ


マスコミで「皇位の安定的継承」についての議論がまったく

起こらない。

 

88日の天皇陛下のお言葉は、導入部が「生前退位=譲位」

という表現を使わないけれども、それを望まれる言葉だった。

 

そして最後は、「安定的な皇位継承=女性・女系天皇の公認」

という表現を使わないけれども、それを望まれる言葉だった。

 

直接的な単語や表現を用いれば、政治的発言となるから、

最大限の慎重なお言葉になるが、普通の国語力があれば、

天皇陛下のご真意は容易に分かる。

 

「皇位の安定的継承」は小泉政権以来、何度も天皇陛下や

その側近が発してきたメッセージであり、

野田政権のときも女性宮家創設が実現しかかったが、

政権交代で、安倍晋三が潰して葬られた。

 

天皇陛下と安倍晋三の間で、この皇位継承問題を巡り、

「暗闘」が続いているのは周知の事実である。

 

だが、この問題をマスコミは全然報じない。

ここが大問題なのだ。

マスコミも安倍政権を恐れて報道自粛している節がある。

国民の議論が必要なのに、議論を封じているのだ。

 

産経新聞だけが100%、男系しかダメという論調を露骨に

展開して読者を洗脳している。

読売新聞も読者を男系派に誘導したいようだ。

 

そこに高森明勅や小林よしのりのような女系も公認という

論者の登場はない。

両論併記はなく、排除されている。

 

東京新聞だけがわしを登場させ、「一系であればいい」と

いう社説を書いた。見事な勇気である。

 

テレビを見ていると、「生前退位」の話題をちらっとする

こともあるが、「皇位継承」には触れるチャンネルはない。

タブーになっている。

 

そもそも88日の玉音放送は「皇位継承」こそが陛下の

主眼であり、「生前退位」は、そのための議論を促すための

ものであった。

その最重要ポイントを、マスコミは国民に伝えようとしない。

大本営発表しか伝えないという惨状にまで報道は退行して

いるのだ。

 

「男系派はそれが伝統だと言ってます、女系派はそれは因習

だと言ってます、さて皆さん方はどう思いますか?」

このくらいの伝え方をしなければ、天皇陛下の望まれた

国民的議論なんか起こるわけがない。

 

そして、コメンテーターの中には、「私は男系がいい」

「私は女系でもいい」と表明する者がいてもいいはずである。

だが、誰もが何かを恐れて発言しない。

面倒なことに巻き込まれたくない、皇統なんかどうでもいい

としか思ってないのだろう。

天皇陛下の悩みを解消してあげたいという気持ちなんか

さらさらない。

それが国の「象徴」を追い求めて来られた天皇陛下に対する

国民の返答だったということか?

 

マスコミはタブーだらけである。

だからわしが『ゴー宣special』を描かなければならなくなる。

フィクションの世界だけを追求するわけにはいかなくなる。

この国のジャーナリズムの世界がカスだから、わしがやらねば

日本の言論空間はタブーだらけになって、縮小していく一方

ではないか。

 

メディアを単なる食い扶持としか思ってない、つまらない

マスコミ関係者ばかりである。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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