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切通理作
2016.12.10 05:15

三浦瑠麗の不正義を問う

明日の道場ゲストの三浦瑠璃さんの著書『日本に絶望している人のための政治入門』(文春新書)読みました。

 

文章は平明なのですが、正直僕にはややとっつきにくく、ひと段落を三回以上は繰り返し読んで、先に進みました。グローバル化に開かれつつもアメリカと対等に意見を交わし合う関係というものが実際にできるのか、まだ認識が追いつけておりません。

 

ただ、今回の道場のテーマと関係するであろう感情面については、読みとれるところがありました。

 

たとえ出生率と死亡率が人口問題であったとしても、女性のことを「産む機械」と言うことは「共感の欠如」であるとしている三浦さんの考え方が示される部分です。

 

これは、皇統問題の本質を考えることに通じるかもな、と。天皇陛下を「器」としてしか捉えないということは、天皇という立場を引き受けて頂いているということがいかに重い事かを考える「共感」が欠如していると思えるからです。

 

それが、『新天皇論』を読むことをテーマにした動画「せつないかもしれない」における衣緒菜さんの反応「なんで天皇陛下の御意志に反対するような人がいるのかがわからない」ということの答えにもなっているのではないでしょうか。

 

三浦さんは、共同体として子どもを大切にすることは、兵士に対しての待遇や名誉を可能な限り尊重する事と構造的に一体であるとしています。

 

勉強になったところは、日本人には、社会保障なんかなくてもいいという「小さな政府」を求める保守政治家がおらず、かつ上からの恩恵で近代化されてきたので、欧米のようなわかりやすいかたちでの「『くびき』や『分断』」がないという指摘です。

 

しかし実際には重要な分断として存在している不正義の三つを「地方」「女性」「非正規」を挙げています。三浦さんの持つ「不正義」への怒りのありどころも、明日時間があったら伺いたいなと思います。

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

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