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小林よしのり
2017.1.18 03:25皇統問題

天皇退位の議論はオープンな場で


朝日新聞が天皇退位の問題でまともになってきた。

今朝の社説で、天皇の退位の法整備は「国民の総意」に基づく

べきであって、立法府で議論するべきと言っている。

政府の言う「政争の具にしない」という脅し文句に怯んで、

「密室」で決めてはならない、「透明性が欠かせない」と

いう主張をしている。

これは真っ当な意見である。

 

しかも、朝日の社説では「有識者会議がおかしな方向に

流れている」とはっきり指摘していて、「有識者会議の

ゆがみの是正」につながるように議論すべきと明言している。

これも勇気ある正論で、毎日新聞とは大違いだ。

 

そして朝日新聞の記事中に、「各会派の幹部からは17日、

議論の公開性を担保するよう求める声が相次いだ」とある。

17日の記者会見で民進党の大串博志政調会長は「国会の中で

きちんと開かれた議論が行われることが大切だ」と語った。

 

同日の自民党総務会でも議論の透明性を高めるべきだとの

意見が出たという。

 

二階幹事長は「基本はできるだけオープンにしていったらいい」

と述べたという。

 

密室で退位問題が決められる恐れは減じてきた。

オープンな議論なら、特別法が憲法違反の恐れが多大にある

ということ、近代法の原則を無視して個人に適用する、

普遍性のない法律になる恐れがあること、

特別法では、時の政府による強制的な退位につながること、

等々が議論されることになる。

国家の象徴に対して、特別法は無理があり過ぎるのだ。

 

民進党も共産党も、社民党まで、皇室典範改正が王道だと

主張するだろう。

 

そして今後、警戒すべきは「二段階論」だ。

特別法でとりあえず退位していただき、皇位継承問題を

含む典範改正の議論は引き続き行うという条件を政府は

出してくるだろう。

 

「二段階論」は実施されない恐れが大いにある。

典範改正、女性宮家などの皇位継承問題は何十年も後回し

という作戦にきっと出てくる。

そこをどうするかだ。

野党の戦いぶりを注視しておかねばならない。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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