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高森明勅
2017.2.10 01:00

稲田大臣「憲法違反」を白状?

2月8日の衆院予算委員会で稲田防衛大臣が“凄い”答弁をしている。

防衛省が「廃棄した」としていた南スーダン派遣の
陸上自衛隊の日報に、「戦闘」
が明記されていた事実について。

「(政府として)国会答弁する場合には、(“戦闘”という)
憲法9条上の問題になる言葉を使うべきではないから、
武力衝突という言葉を使っている」と。

これには、ビックリ。

現地では戦車を用い、迫撃砲を使った戦闘が現にあり、
そんな地域に自衛隊を派遣し続けているのは憲法上の問題を生じる

だが政府が国会で、今更それを“正直に”認める訳にはいかない。

だから言葉を言い換えた、と白状しているに等しい。

ある意味では「正直な」答弁だ。

憲法9条に基づくPKO5原則に照らせば、どうなるか。

その第1原則の紛争当事者間の停戦合意は既に崩れた。

だから、撤退すべきだ。

普通ならそう判断すべき場面だろう。

なのに、政府はわざわざ(一人前の個別的自衛権もないまま)
駆けつけ警護」という新たな任務を付与した部隊まで“追加”派遣。

憲法違反だろうが何だろうが、もう引っ込みがつかない。

ーという話。

それにしても、大臣レク用のメモに書いてある内容を、
そのまま読
み上げたような、明け透けな答弁。

よほど野党やメディアを舐めているのか。

一番舐められているのは国民だが。

なお付言すれば、現地部隊の貴重な「日報」を平気で廃棄できる
又はそう公言できる)、防衛官僚の平和ボケぶりにも驚く。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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