『天皇論 平成29年』(小学館)重版出来!
である。
一週間かかったが、好調に売れているらしい。
去年8月8日の天皇陛下の玉音放送を受けて、この本が、
将来的にも「天皇制」の基本的認識になる。
いくらアナクロな自称保守が、天皇陛下に叛逆しようと、
これから育ってくる若い世代や、これから生まれてくる
子供たちにとっての「皇室」への認識は、この本が常識
になるだろう。
「新しい時代には、新しい風が吹く」、皇后陛下のお言葉
だが、まったく端的に言い表した「伝統」の本質である。
旧作の『天皇論』は出庫停止。電子書籍も配信停止。
わしは電子書籍にはしたくないと思っている。
この本の熱量を、そのまま読者に届けたい。
「情感」と「論理」が一体になって「天皇制」は語る
必要がある。
本来、天皇を信頼してしまえば、論理は要らないはずだ
からだ。
今では右翼にすら「恋闕の情」は薄れた。
アナクロな自称保守には、陛下への情がゼロである。
庶民感覚からもあまりにかけ離れている。
復古的な意味で、天皇を仰ぎ見て崇拝せよと言うのは
間違いである。
天皇と国民が相互に慕い合うことが、この国の基本なのだ。
特に国家から見放されがちな少数者への天皇の眼差しは、
国民の健全な「情感」を育ててくれる。
わしは特にこのことに感謝している。
『天皇論 平成29年』が、国民の健全にして
繊細な「情感」を育てる礎になることを願う。