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高森明勅
2017.4.5 21:00

昭和天皇は皇室典範改正の発議権をご希望

現在の皇室典範は憲法と同じく占領下に制定された。

その際、昭和天皇から
「皇室典範改正の発議権を留保できないか」
とご下問があった(『芦田均日記』)。

国民生活には関係せず、
専ら皇室だけを律する典範について、
皇室が一切関与出来ないのは余りにも理不尽、
とお考えだったのだろう。

その理不尽さは、この度の天皇陛下のご譲位を巡る動きの中で、
改めて鮮明に浮かび上がった。

多くの国民も疑問を抱いたはずだ。

自ら潔く位を退かれることすら、
ご自身で決することが出来ない不自由さに。

但し陛下の「おことば」に対しては、
戦後憲法学の正統を受け継ぐ護憲派の学者らでさえ憲法上、
許容範囲とした。

ところが保守系の“改憲論”者らが、
逆に憲法(の天皇への過剰な抑圧的解釈)を
金科玉条として、非難した。

彼らは己れの言説が、GHQの皇室抑圧策を固守し、
(これまで“
尊崇の念”を表明してきたはずの)
昭和天皇の切なるご念願を足蹴にするに等しい、
と分かっているのか。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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