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高森明勅
2017.4.20 23:00

徳ヲ樹(た)ツルコト深厚ナリ

明治天皇の「教育勅語」の冒頭は次のように始まる。

「朕(ちん)惟(おも)フニ我カ皇祖皇宗(こうそこうそう)
国ヲ肇(はじ)
ムルコト宏遠(こうえん)ニ徳ヲ樹(た)ツルコト
深厚(
しんこう)ナリ」と。

これは、皇室の歴史への回想に他ならない。

皇室の祖先が日本の国を始められたのは遠い昔に遡り、
以来、
代々にわたり「徳」を大切なものとして尊んで来た、と。

天皇は「存在」するだけで良いと言い放つ、保守論者がいる。

彼らの言説は、これを「能力主義」と批判しているに等しい。

彼らは教育勅語を敬っていたのではなかったか。

中身も読まないで、
又は読んでも理解できないまま、
敬っていたのか。

なお「徳ヲ樹ツルコト深厚ナリ」の史実の一端は、
辻善之助「聖徳録」など参照(
今の保守論者には、
「聖徳(せいとく=天皇のお徳)」
という言葉自体を知らなかったり、
忘れ果てた者もいるのではないか)。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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