ゴー宣DOJO

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笹幸恵
2017.7.10 11:57

どちらが茶番か

小林先生のとこはランチでカレーだったのですね。
我が家は夜にカレー。

チキンと夏野菜のカレーにしました

こう暑いと、スパイシーなカレーが食べたくなります。
しかし1時間、汗かきながら煮込んで、食べるの10分。
哀しいやら有難いやら・・・。

さて本日の閉会中審査。
トッキーも触れていましたが、

自民党の平井卓也議員の質問の頃、

私も中継を見ていました。

結論から言えば、この人のいやらしさが

浮き彫りになっただけではないかと思います。

 

のっけから、
「内部告発を事務次官が考えること自体、

私には信じられない」とか、
「面従腹背という座右の銘と一致する」とか、

安倍首相をかばいたい人たちがこねくり回す、

聞き飽きた理屈を嫌味たっぷりに言っていた。

その上で、

「総理のご意向というような文書、

前川さんが流出元ではないかと噂されているが、

まさかそんなことはないと思いますので、

イエスかノーかでお答えを」

 

鬼の首を取ったような顔をして言っていたけど、

そもそも質問の意図がわからない。

イエスだったら何だというのか。

自作自演だ、信憑性がないと印象付けようとでも???

ノーだったら、「じゃあ誰なのか」と問い詰めるきっかけにはなる。

 

これに対する前川氏、何一つ表情を変えず、

「文書の提供者が誰があるかということについて、

私はお答えを差し控えさせていただきます」

(そりゃ、そうだろうなあ)

 

「ちょ、ちょっと待ってください。私はあなたのためを

思って言っているんですよ!

もし前川さんが自分で出して、『あったことをなかったことには

できない』って言って会見をして、今日の流れがあるんだったら、

まさにこれ、茶番ですよ」

 

いやいや、あなたの質問こそ茶番です。

問題の本質はそこにはないにもかかわらず、

前川氏に疑いの眼を向ける。

質問の後半でも、天下り問題と学部の新設抑制との

関係を聞いていた。

そこに何か陰謀でもあるかのような言い草

だったけど、本気でそう思っているなら、

すでにこの暑さにやられてしまっている。

 

平井議員とのやりとりでのハイライトはここ。

獣医学部の新設禁止という規制が正しかったどうか

という質問に対し、前川氏は

「時代の流れに応じて見直しが必要」と答えつつ、

こう述べている。

「問題は規制改革が必要かどうかという一般論ではなくて、

規制改革の結果、平成30年度に今治に加計学園が

獣医学部をつくるという結論になっている。

それだけが結論になっているところに問題が

あるわけでありまして。

その結論に至る部分についての意思決定が不公平であり

不透明である。私はそこを問題視している」

 

岩盤規制にドリルで穴をあけて何が悪いんだーーーと

言いたげな自民党議員の機先を制した格好だ。

 

しかも前川氏、何のペーパーも見ずに答弁していた。

表情を変えることもなかった。

肝が据わっているし、じつに理路整然としていた。
官僚が用意した答弁書を読み上げるだけの政治家より、
よっぽどマシだ。
その答弁書の漢字だって、ふりがながふってなければ
読めない首相より、はるかにマシだ。

とはいえ、その漢字読めない首相が出席しないのでは
話にならないと思うけども。

 

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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