ゴー宣ネット道場

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切通理作
2017.8.22 03:00

上げても消える声をまた上げ続けること


     小林さん、ご興味を持って頂いてありがとうございます。自分の書いた要素は一部分であり、少年たちの、枠にはまらない冒険が活写されている作品です。小説なのに全部の場面の絵が浮かんでくるのは、さすがエンタメのシナリオ作家を長年続けてきた方だなと思いました。

 さて私も高森さんのブログには、中には洩れ聞いていたこともありはしましたが、全体的な構図としての「メディアと警察」の癒着に関して驚かされました。

 先日朝日新聞819日の紙面で作家の中島京子さんが『「性被害」報道 上げにくかった声、もっと書けたはず』を書かれました。

  元TBSワシントン支局長の山口敬之から、性犯罪の被害を受けた「とされる」フリージャーナリストの詩織さんが、山口が不起訴になったことを不服として検察審査会に審査申し立てをし、記者会見をしたにもかかわらず、翌日の朝日新聞には、会見の記事は出ていなかったことから文を始めています。(「」内は不本意ですが一応配慮しときます)

  木蘭さんも怒りを込めて取り上げていたこの問題、ようやく朝日も大きく取り上げるよう再考しはじめたのかと思いきや、これは「わたしの紙面批評」の欄であり、つまり外部の識者に紙面を批評してもらうという、いわば新聞社としての主体に基づいたものとまではいえない扱いなのに、苛立ちを覚えました。

 しかし高森さんのブログを読み、朝日の中にも、この問題を取り上げたい真っ当な記者は居て、けれど警察とメディアとの長年の癒着の構図を飛び越える事が難しく「外部からの批判」というかたちで突破口を開こうとしたのかなと思えてきました。

 市民の側も、こうした動きに反応できるよう、注視していくことは重要だと改めて感じます。

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

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テーマ: 「コロナ後のリベラル」

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