ゴー宣ネット道場

BLOGブログ
笹幸恵
2017.10.16 09:31

下層社会について

枝野さんは新宿での街頭演説で、

こんな話をされていました。

 

豊かな者がより豊かになり、

格差は広がっていないか。

その格差が、国民を分断していないか。

格差は、貧困は、当事者だけの問題ではない。

社会の活力を奪う、景気の足を引っ張る、社会全体の問題だ――。

 

ちょうど今、『東京の下層社会』(紀田順一郎著)を

読んでいたところでした。

明治期の東京の貧困層を描いたルポや記録文学を数多く紹介し、

その実態をまとめている本です。

貧困窟(今でいうスラム街)は東京府下にいくつかあって、

その代表的な地は浅草、四谷、芝のそれぞれ一角。

この三大スラム街ができたのは、それなりの理由があります。

浅草は、浅草寺や上野に近く、車夫など日稼労働者の

生活に便利だったこと。

四谷と芝はどうかというと、なんと軍隊に関係がありました。

四谷は当時の陸軍士官学校に近く、芝は海軍兵学校に近い。

いずれも士官を養成する学校です。

ここから出る残飯を目当てに、スラム街ができたというのです。

 

「ひとたび足を路地に入れば、見る限り襤褸を以て満ち

余輩の心目を傷ましめ、かの馬車を駆りて傲然たる者、

美飾靚装して他に誇る者と相比し、人間の階級かくまで

相違するものあるかを嘆ぜしむ」

(『日本の下層社会』横山源之助著より)

 

ちなみに、昭和の時代に入っても、四谷のある小学校では、

全体の四分の一の児童が残飯を主食にしていたという

レポートも紹介しています。

昭和に入ってからもそんな状況があったのかと二重の驚き。

いずれにせよ、貧困や格差の問題は、

近代化の道をひた走ってきた日本の

いわば「影」の部分でしょう。

 

紀田氏はほかに、明治時代の「一膳飯屋」の紹介もしています。

異臭のする不潔極まりない狭い場所で、日稼労働者が飯をかきこむ。

本書では献立や値段があれこれ記されているのですが、

貧困層(細民)を対象にした格安の飯屋があったことに

これまた驚きを覚えました。

近年増加している子ども食堂も、低額か無料で

食事を提供しています。

もちろん「一膳飯屋」とは比較にならないくらい

衛生環境にも気を配り、献立も豊富で栄養バランスも

整っていますから、同一視できないことは十分承知の上ですが、

貧困や格差があるがゆえの現象という意味では

どちらも共通しています。

 

昨年5月末の時点で、子ども食堂や同様の取組みをする場所が

全国で少なくとも319か所。

このうち東京都内は50か所。

しかし読売新聞によると、現在は都内で90か所以上に

広がっているそうです(10月13日付)。

「億ションと子ども食堂」というタイトルで

一面に紹介されたこの記事では、

来春完成する南青山の1戸15億円という

高級マンションの8割がすでに売却済みだとか。

アベノミクスによる金融緩和で超低金利が続き、

投資マネーが不動産に流れ込んで「第二のバブル」の

様相を呈しているといいます。

一方で、低所得の家庭で暮らす子どもの貧困率は

13.9パーセント(2015年)。

前回調査(2012年)より2.4ポイント低下したとはいえ、

いまだ7人に1人の子供が貧困状態にあり、高止まり状態。

とりわけひとり親世帯の貧困率が5割を超えています。

 

どんなに努力しても貧困から抜け出せない。

正社員として採用されない。そもそも採用がない。

使い捨ての労働力として、低賃金で働かざるを得ない。

負のスパイラル。

 

枝野さんは、こうも言っています。

「自分の力だけではどうにもならないときにあるのが

政治の力ではないのか」

 

その通りだと思います。

いくら株価や企業収益が上がっても、一般庶民には

なーーーんにも恩恵なんかありゃしません。

高度経済成長期の経済政策の延長ではもう立ち行かない。

40年以上前の右肩上がりの時代の幻想はもう捨てて、

自分たちの足元を、現実を、直視しなければならない

時期にきているのではないでしょうか。

それともあなたは、まだアベノミクス?

 

 



権力と共謀して何がオモロイねん!

平成29年11月12日(日)午後2時 から
『大阪研修センター 江坂』 にて開催します。

「大阪研修センター 江坂」
(住所:大阪府吹田市江坂町1-13-41 SRビル江坂)は、
JR新大阪駅から地下鉄御堂筋線で4分、または地下鉄梅田駅より9分、
地下鉄御堂筋線『江坂駅』 から徒歩1分です。
「1番出口」から出て、そのまま北へ直進です。


「大阪研修センター 江坂」のHPにて、場所をよくご確認の上、ご来場下さい絵文字:重要
(HP掲載の、駅から会場までの地図を印刷し、持参されることをオススメします )

詳しくは、 “ こちら ” でどうぞ。

1112日(日曜)「第3回・関西ゴー宣道場」を開催する。

お題は『権力と共謀して何がオモロイねん!』

ゲストとして「共謀罪」の国会招致で、わしの隣に座っておられた
京都大学の
高山佳奈子・刑法教授を迎える。

 

わしはこの日本の高信頼社会で、もうこれ以上、
権力を
強化する必要はないと直感している。

これは表現者としての直感で、「内心の自由を裁く」と

聞いただけで、不愉快になる。

不愉快にならない奴は表現者ではない。

表現者の発想は「自由」を母体として生まれる。

 

「テロ等準備罪」と法案の名前を変えただけで、
可決される
適当さ加減も気に入らない。

 

「中間報告」という強引な手段で通過させる「熟議無視」の

国会運営も気に入らない。

 

そもそも、あの金田法相の幼児のような答弁で、
重大な法案を
審議していてよかったのかという巨大な疑問が
いまだに
消えない。

 

頻繁にテロが起こっている国ならまだしも、
一回も起こって
いないテロに怯えて権力の肥大化を許す
日本人の脆弱さが
全然気に入らない。

 

済んだことだと忘れてしまうわけにはいかない。

一体、権力は何が望みなのか?

国民はなんでこんなに権力に従順なのか?

現在の国家権力の方向性と、国民の性向に重大な危険が

潜んでいるのではないか?そこを考えたい。

総選挙後の政局についても、当然、議論になるだろう。
『権力と共謀して何がオモロイねん!』

このテーマで、自由自在に議論しようと思う。

なにしろ大阪での開催やから、笑いは忘れたらあきまへん。

 

参加申し込みの締め切りは111日(水曜)だ。

今回は期間があまりないぞ。あと3週間やで!

当日、道場の入場料は、お一人様1000円です。


参加ご希望の方は、このweb上の申し込みフォームから申し込み可能です
絵文字:重要絵文字:パソコン

上 ↑ のメニュー「道場参加申し込み」もしくは下 ↓ の申し込みフォームバナー(画像)
クリックして、申し込みページにお進み下さい絵文字:よろしくお願いします
入力必須項目にご記入の上、お申し込み下さい絵文字:重要絵文字:メール

申し込みフォーム

お申し込み後、記入されたメールアドレス宛に「申し込み確認メール」が届きますので、
ご記入内容に間違いがないか、よくご確認下さい。

※「申し込み確認メール」が届かない方は、以下のような原因が考えられます。

・迷惑メール対策サービスを利用していて、「ゴー宣道場」からのメールが迷惑メールと判定されている
・着信拒否サービスを利用していて、「ゴー宣道場」からのメールが着信拒否の対象となっている
・ドメイン指定受信を利用していて、「gosen-dojo.com」のドメインが指定されていない
・セキュリティソフトやメールソフトで迷惑メール対策をしていて、 「ゴー宣道場」からのメールが迷惑メールと判定されている

reply@gosen-dojo.com」からのメールを受信できるよう再設定をお願い致します。

「申し込み確認メール」が届かない場合、当選メールも届かない可能性がありますので、
ご注意ください絵文字:重要


申し込み〆切後、当選された方にのみ「当選メール」を送らせて頂きます。

当選された方は、道場当日、
その「当選メール」をプリントアウトの上、会場までご持参下さい。
プリントアウトができない方は、当選メールの受信が確認できるもの
(携帯電話、タブレット等)をお持ちの上、ご来場ください。

 道場参加申し込みフォーム

応募〆切 は 平成29年11/1(水) です。

当選通知の送付は、応募〆切後になりますので、しばらくお待ち下さい絵文字:よろしくお願いします

皆様からの多数のご応募、お待ちしております絵文字:重要絵文字:晴れ

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

次回の開催予定

第94回

第94回 令和2年 12/6 SUN
14:00

テーマ: 「コロナ後のリベラル」

INFORMATIONお知らせ