ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2017.10.19 00:07日々の出来事

若者に媚びを売ったらおしまいだ。


20代は安倍政権を支持する者が多い。

就職率が良いかららしい。

近視眼的な選択しかできないのが若者だ。

若者が利口ではないのは、自分の20代を思い出せば

すぐ分かる。バカだったなとしみじみ思う。

何も知らなかったのだ。エゴとムードだけで流されていた。

 

今現在、就職率が良いのは、少子高齢化で、団塊の世代が

退場するか、低賃金の職場へ再就職するので、企業に空き

が出ることと、若者の人口が減ってるから、ほとんど全員

就職できるからだろう。

これからは、どこの政党が政権取っても、若い世代は一応、

就職はできる時代になるのだ。

 

ところが、長期的に見れば、株主資本主義でトリクルダウン

のない新自由主義経済は、基本が弱肉強食で、自己責任なの

だから、就職してもろくな目に合わない。

 

実質賃金は下がっているし、景気というのは、中間層を膨ら

ませないと、良くならないものなのだ。

将来不安が大きい状態では、みんな貯蓄に励む。

 

国が株高を演出してるが、株を持たないわしのような者には、

何の恩恵もない。

株を持たないという点において、わしは一般庶民と同じ境遇だ。

 

安倍政権の下では、トマ・ピケティの分析どおり、富裕層は

ますます富み、格差は一方的に拡がるのみで、中間層=消費者は

縮小していく社会が継続していくのみだ。

巨視的に見れば、自分に跳ね返ってくることを若者は知らない。

 

仕方がないのだ。わしも若いときはアホだった。

経済に関しては全く分かってなかったし、天皇制も関心なかった。

安全保障に関しては、小学生のときに、ベトナム戦争は米国の

侵略だと見抜いていたが。

若者は大人が啓蒙してやらねばならないのだが、今は大人も

馬鹿だからしょうがない。
わしは若者に媚びを売る大人には絶対ならない。

 

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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テーマ: ゴー宣DOJO in名古屋「人権カルトと日本人論」

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