ゴー宣ネット道場

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トッキー
2017.11.6 04:45政治・経済

グローバル経済信奉はやっぱり危うい

門弟メーリングリストから、
宇野常寛さんとよしりん先生の
対談(11.2)の
感想を
ご紹介します!!



 遅ればせながら、
11/2のPLANETSチャンネルでの
宇野常寛さんと小林先生の対談を
有料部分も含めて拝見しました。
 番組のホストということや、
ディベート術の基礎だからということ
なのかもしれませんが、それ以上に
宇野さんがとてもリラックスした形で
小林先生と討論をされていたのが印象的でした。
 小林先生への信頼の裏返しなのか、
あえて極論や挑発などを仕掛けて、
ご自分の腕試しをしているようにも見え、
スポーツ的なディベートとしては良いの
ですが、後半、形勢が不利になって
小林先生の話を遮ったり、レッテル張りを
始めたのは某橋下徹を見るようで少し
残念に感じました(プロレス的に言えば、
もっと小林先生の技を受け切ってから
切り返して欲しかった。必殺技は堂々と
食らってそれでもカウント2.8で返す方が
観客は感動するものです)。
 そして小林先生からは、主張の内容は
別にして言論一本で立っている宇野常寛さん
という一国者への愛情を感じる内容でした。
無理筋に感じるような宇野さんの主張でも
頭ごなしに押さえつける訳でもなく、
諭すように話されるのが宇野さんへの期待の
表れのように思えました。

 その上で感想をいくつか。

〈 立憲民主党は希望の党を早く崩壊させて、
 賛同勢力を取り込むべきか 〉

 希望の党が分裂・崩壊する前に、
立憲民主党は立憲民主党としての改憲草案を
まとめあげた方が良いように思いました。
それは希望の党から離脱する人間に
離党のための大義名分を与えてやること
にもなれば、立憲民主党内の完全護憲派の
党員や支持者にも現在の日本の状況と
憲法との間の齟齬について再考する機会を
与えることにもなるとも思うのです。
 さらに立憲民主党への賛同者の思想に
ついては白黒をつける必要はなくて、
もし本当にそれを望むのであれば、
枝野党首は局所的な賛同者だけに
支えられたカルトの教祖と変わりなく
なってしまうように思います。
そのため、白黒併せ呑む度量を持った
カリスマ性を枝野党首に持たせるためにも、
改憲草案という旗印を真っ先に立てること
を志向した方が良いように思いました。
そもそも、政策という旗印を掲げると
いうことこそが、政党が広く国民から
支持を得るための常道だったはず、、、
 
〈 経済のグローバル化と
 IT産業の発達について 〉

 資本主義について宇野氏がある種、無防備
とも言えるほどの性善説的な信奉を持って
いるようでとても危うく感じました。
 戦前の帝国主義は、イギリスの産業革命に
よるイギリス国内で加速的に高まった資本家
による労働者への苛烈な搾取の構造が
一国内では収まりきらずに、外国の植民地化
という形で世界中に規模を拡大し続けた結果
の産物であり、現代では表立って武力を
行使していないからマイルドに感じるだけで、
圧倒的な資本力や技術力を背景に
グローバルスタンダードという新たな帝国主義
の構造を生み出しているといるということを
少し憂慮された方がいいように思いました。

 例えば悪名高いモンサント社の遺伝子
組み換えの種子が、メキシコのトウモロコシ
の場合、原生のトウモロコシと結びついて
数多の奇形種を生み出して原生種を駆逐
していていってしまっている現状や、
インドの綿花の場合は、遺伝子組み換えの
綿花の種子がインドの綿花の病気に対応
できずにほぼ全滅に近い形で綿花が枯れて
しまったりすることに対しても、
何の保証もしなかったりするわけです。
 また、お隣の韓国ではサムスングループは
韓国のGDPの18%、輸出(外貨獲得)額の
21%を占めていますが、株主構成に占める
外国資本比率は54%であり、
 売り上げを上げても配当の半分は
外国へ流出し、場合によっては
外資の結託により会社自体の乗っ取り
・解体も可能だったりするわけです。
銀行についてもほぼ全てが外資系という
こともあり、間接的に資本による
植民地化が完成しているといっても過言でも
無いような状態になってしまっているのです。
 
 そして多国籍系大資本側にしても、
今日の勝者が明日も勝者のままでいられる
保障はなく、絶えず世界中で競争に
さらされる立場であるからこそ内部留保に走り、
さらに、少しでも法人税の安いところ、
人件費の安いところへと向かっています。
 生存競争に生き残り続け、会社の売り上げ
を上げて株主に報いる、という資本主義の中の
原理主義的な部分に照らし合わせれば
それは止むを得ない、というより善なのです。
 「国内インフラをタダ同然で使って
恩恵を受けているくせに、税金は法人税の
安い国に収めるのはおかしい」
 という政治家が出てきても、そんな奴の顔は
札束でしばけばいいのです。
資本主義においてはそれも善なのです。
 それが今のアメリカの姿であり、
それに倣って周回遅れで付いていこうと
しているのが日本です。
 課税の方法、分配を見直すといっても、
まず全世界で法人税を一律にすることなど
不可能で、必ずどこかの国が抜け駆けを
して下げに掛かるでしょう。
それは国の運営を石油の輸出だけでやって
いける中東か、貿易船の通行料だけでやって
いけるシンガポールかはわかりませんが。

 日本にいると、地方は当然のように
自分の周りにはまだまだ日本人が多く、
同胞意識もあって日本人は同じ日本人に
対してそこまで苛烈な搾取、収奪という
ものはしないだろうという安心感の延長で
無意識的に世界に対しても同じような
関係性を見てしまうのかもしれませんが、
日本はかなり特殊なケースだということ
だけは宇野氏は自覚した方がいいように
思いました。
そもそも日本でも女工哀史のような時代を
経てきての今だったりするのです。
 
 最後に、最近気になるニュースを一つ。
 みずほFGや東京三菱UFJグループなどが
AI 技術の本格的導入で、今後国内社員の1/3に
当たる分量の業務をAI に肩代わりさせると
次々に発表しましたが、
 表向きは無用な雑務が減った時間を
別の業務に活用するということになって
いますが、それはあまりに眉唾に思います。
結局は国内社員1/3に匹敵するだけの
人員のリストラか、それが無ければ、
給与総額を1/3削減という方向になるでしょう。
 ただ、それも何度も繰り返しになりますが、
国際金融資本との競争を生き抜くという
中では善ということになるのです。
 
 IT技術というのはこのまま加速的に進めば、
少子高齢化という人口の急激な
シュリンク状態ですらまだ生ぬるく感じる
ほどこの世に人間を必要としない世界を
作り上げる可能性もあるのですが、
そちらについては自分なりにまた
考察してみたいと考えております。
 毎度、長文にて恐縮です。

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※おまけ雑感
 江戸の元禄文化や化政文化にしても、
庶民の支えが無ければ成立しなかった訳で、
その時代時代に生まれた分厚い中流層が
文化を育む素地を作るはず。

 天才というのは混沌とした世界や、
頑迷な共同体の中から逸脱しきった偉人を
指すことのようにも思え、そのためには
日本の場合、融通が全く効かないとも
思えるほどのガチガチに強固な共同体が
あってこそ、その反動で天才が生まれる
というパラドックスを抱えている
ようにも思えた。

 国際貢献や、グローバル化による
途上国との所得の平均化を無条件で
讃えられるほど、今の日本国民に余裕は
残っているのだろうか。隣人が飢えている、
もしくは暴徒化しているのを横目で
見ながらそれでも会ったことも見たことも
ない遠い外国の人間まで助けてやろうと
思えるのだろうか。

 小林先生は「個だ才能だ」とご自分の
可能性に対しての探求を通り越して、
『戦争論』を境にして「では自分の才能を
生み出した日本とは一体何なのか?」
という旅に舵を切り直したのかもしれない。
 古代からの歴史の流れを汲んだ上での、
とてつもない視野の広い現状の分析は、
それこそ「今この一瞬」しか見れない
政治学者や経済学者とは見る世界が違って
当然だろうな。

 などなど




宇野氏はどうしても「日本は内需国だ」
ということを認めたがらないようですが、
内需国か貿易国かは、貿易依存度を見れば
一目瞭然のはずです。

貿易依存度とは、国民総生産(GDP)に
対する輸出および輸入額の比率の事で、
貿易依存度が低ければ、内需が多い、
自給自足が出来ている国だという事になります。

で、世界の貿易依存度国別ランキング、
日本は207カ国中191位です。
データに表れている話で、
解釈の相違とかいう問題じゃ
ないと思うのですが…。
トッキー

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