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高森明勅
2017.12.20 22:00

立憲的改憲への初めての世論調査

倉持麟太郎弁護士に教えて貰った。

誕生して間もない「立憲的改憲」が
早々と世論調査の対象になった、
と(
産経新聞12月19日付)。

憲法9条を巡って、次のような問いを設けている。

「9条改正について、どの考えに近いか」

回答の選択肢が4つ。

その1「9条の条文を維持した上で、自衛隊の存在を明記すべきだ」。
その2「9条を改正して、自衛隊の役割や制約を明記すべきだ」。
その3「9条を改正して、自衛隊を他国と同様の『国防軍』
位置づけるべきだ」。
その4「9条改正には反対だ」。

言うまでもなく、
その1は安倍首相が唱える自衛隊「加憲」論。

その3は旧来の9条改正論で、
自民党の改憲案がこれ。

その4は護憲論。

これらの選択肢に、
もう1つ加わったのが、その2。

まさに立憲的改憲論
(但し詳しく言えば、立憲的改憲論は9条以外の改正も
関連して必要との立場だが)。

それぞれへの支持率は以下の通り。

その1=27、7%。

その2=23、8%。

その3=12、3%。

その4=33、3%。

わからない」「言えない」など=2、9%。

立憲的改憲論はまだ登場したばかり。

なのに、旧来の改憲論の倍近くの支持を集めた。

安倍首相が繰り返し強調し
メディアに最も多く取り上げられ、
「保守」
系知識人がさんざん擁護・推進の
論陣を張って来た自衛隊加憲論にさえ、
早くも迫っている。

なかなか幸先の良いスタート。

しかも、興味深い事実がある。

同調査では、上の設問の前に、
単純に憲法改正への賛否を問うている。

その場合と、回答者の姿勢に変化が見られる事だ。

「憲法改正に賛成か」
という質問への回答は以下の通り。

賛成=53、5%。
反対=39、6%。
わからない等=6、9%。

ところが、立憲的改憲論を含む
その1からその3までの改憲支持は、
合計で63、8%。

10、3%も積み増しされている。

一方、改憲反対は6、3%の減少。

わからない等も4%減少している。

これは、その1から3の選択肢のどれか
(複数の場合も)が、
改憲反対などの人らをも、
惹き付けた結果だろう。

その3には勿論そうした魅力はない。

その1も、回答者らはこれまで
さんざん聞かされて来た上で、
やはり憲法改正反対を選んだはずだ。

そのように考えると、
立憲的改憲論が改憲に反対だった人々などの
一定部分に“
受け入れられた”為に、
改憲支持率を“押し上げた”
と考えるのが自然ではないか。

今後、立憲的改憲という選択肢が内容的により練り上げられ、
その核心部分がもっと幅広く知れ渡るようになると、
更に多くの支持が集まる事を期待できる。

平和と民主主義を守り、
日本の自主独立を願う人々は、
立憲的改憲の旗のもとに結集せよ!

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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