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高森明勅
2017.12.21 22:00

国民主権の唯一の体現者たる天皇

天皇の「尊厳」の憲法上の根拠は何か。

それは、“主権”の主体とされる「国民」という概念を、
実際のお姿で体現し得る、
唯一の存在という事だ。

主権は一人一人の個別の国民にあるのではない。

それではバラバラで「唯一、至高」の主権たり得ない。

“個々の”国民は(主権の形成に参与し得る立場にあるものの)、
むしろ主権の下にある被治者に過ぎない。

主権の主体は、トータルな存在としての「国民」、
つまり「統合」
された存在としての国民だ。

「国民の総意」にこそ主権は宿ると言い換えても良いだろう。

それを一身において体現し得るのは憲法上、ひとり天皇のみ。

だから、天皇の尊厳とは「主権」の尊厳であり、
主権者たる「
国民」の尊厳だ。

天皇がそういう地位だからこそ、
国権の最高機関とされ、
唯一の立法機関である国会を、
より“
上位”の立場から「召集」し、
行政のトップの内閣総理大臣
と司法のトップの最高裁判所長官を
任命」し得るのだ。

天皇が憲法上、
「日本国」及び「日本国民統合」の唯一(!)
の「象徴」である以上、その尊厳の“
保持”は、
憲法そのものの要請と理解すべきだろう。

天皇の誕生日が「国民こぞって」
祝うべき「祝日」とされてい
るのも、
上記の文脈を踏まえてこそ、素直に理解できる。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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