自由民主党(自民党)という政党がある。
このような政党名から、「自由」主義と「民主」主義が
“常に”整合的で調和する、
勿論、そんな事はない。
民主主義では、
しばしば多数者の横暴が罷り通り、
異論を抑圧し、
少数派や弱者を排除しようとする傾向が見られる。
独裁者が求められ、
むしろ権力の強大化が期待される。
こうした場面では、
自由主義と民主主義は、
はっきりと対立し、
民主主義でありつつ、
人々の自由に配慮した形が、
権力の集中を避ける三権の分立。
議会内部でチェックの機会を設けようとする
二院制の採用など。
いずれも自由主義的民主主義の知恵と言うべきだ
(それが現状、
別に問題となるが)。
自由主義的民主主義の対極にあるのが、
“裸の”民主主義。
多数派支配に一切ブレーキをかけない民主主義。
これは自由を圧殺する全体主義的民主主義だ。
だから、
1つは、自らの限界を自覚し、
もう1つは、民主主義そのものを絶対化し、
ひたすらその貫徹のみを目指す、全体主義的民主主義だ。
全体主義的民主主義は、どこかで道を引き返さないと、
従って、
こうした文脈でこそ、
その自由主義的民主主義を実効あらしめるには、
取り入れる必要がある。
つまり民主主義は、
今の自民党は、かような経緯を、