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高森明勅
2018.2.2 04:00

立憲主義の破壊を追認?



奇妙なニュース。

立憲民主党の枝野幸男代表が
山尾志桜里衆院議員が主張する立憲的
改憲に
「現時点では否定的」だとか。

枝野氏いわく、
「(『純粋法理論上の問題』ではなく『政治論』の問題として)
違憲の安保法制が存在している状況のもとで9条を触るということは、
一般的に言えば立憲主義の破壊を追認することに手を貸すことになる」
と。

変な理屈だ。

立憲主義の破壊を追認することに手を貸すことになる」か、
ならないか。

それは、「9条を触る」その触り方、つまり改憲の“中身”による。

その中身に全く立ち入らないで、「一般的に」断定する事はできない。

当たり前の話だ。

山尾議員が用意しようとしている改憲案が
立憲主義の破壊を追認する」内容になるなどとは、
とても考えられない。

しかも、枝野氏が言う「違憲の安保法制」を成立させた
憲法の脆弱性を克服する事は、
立憲主義の重大な要請ではないのか。

その為には立憲的改憲が不可避だ。

更に、安倍政権は安保法制を前提とした自衛隊「加憲」に、
ひた走りに走ろうとしている。

年内に改憲発議がなされる可能性すら浮上している。

世論調査の結果を見ても、
国民の多くは国会で憲法改正を巡って
具体的な
論議がなされることを望んでいる。

そんな局面で、
まずは安保法制を憲法に合致したものに戻せ、
というのが党としての主張」などと眠たい事を言っていて、
加憲の動きにまともに対抗できると、本気で考えているのか。

リアルな「政治論」として考えたら、答えは明らかだろう。

そんな旧式な護憲への“退行”こそ、結果的に
立憲主義の破壊を追認することに手を貸すことになる」
のが分からないのか。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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