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高森明勅
2018.3.18 22:00

いつまで「男尊女卑」を踏襲するのか

政府は来年に行われる「剣璽等承継の儀」では
女性皇族を全て排除するという。

それは平成の前例を踏襲する為。

その前例は旧「登極令」附式(明治42年)の規定に立脚した。

だが同令は、旧皇室典範(明治22年)の下に位置付けられた
旧「皇室令」のうちの1つ。

当然、旧典範を前提とし、
それとの整合性に配慮した
内容になっている。

ところが旧典範では、女性皇族は皇室の重要案件に対処する
皇族会議」のメンバーから“除外”されていた
(「
成年以上ノ皇族男子」に限定)。

これは、女性皇族が“未成年”の男性皇族と同じく、
皇室の存在を「一人前」
の皇族として担う立場を、
与えられて“いなかった”
事を意味する。

その基底には、古い「男尊女卑」の観念が横たわっていたと
考える他ないだろう。

では、今の皇室典範はどうか。

「皇室会議」には当然ながら女性皇族もメンバーに加えられている
現在の議員は常陸宮妃華子殿下、予備議員は秋篠宮妃紀子殿下)。

旧典範と現在の典範では、皇室における女性皇族の位置付けが、
明らかに変更されたと見なければならない。

にも拘らず、男尊女卑の観念を引き摺(ず)る
旧典範下の旧登極令附式の(
女性皇族排除の)規定を、
いつまでも墨守するつもりか。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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