ゴー宣ネット道場

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泉美木蘭
2015.5.29 09:43

見てごらん、総理の言動。ぜんぜん難しいことじゃないよ。


コンパクトにするために、データを圧縮して、
人の耳では聞き取れない高周波や低周波をカットした
CDのデジタル音よりも、
音としては聞き取れなくても、「空気の振動」として
音を身体に伝えて響かせてくれるアナログレコードの
ほうが格段に良い音がする。

デジタル処理をしたかつての名画の映像データを
自宅の小さなテレビやパソコンで再生するよりも、
「映画館で観るための映画」として撮られ、
フィルムに焼きつけられたものをスクリーンで見るほうが、
物語以上の、役者・監督・撮影・照明などスタッフの
心意気にまで気付かされ、圧倒されるという感動を得る
ことがある。

ネットに流れる3行程度の速報情報をいくつかつまんで
済ませているだけの人よりも、
ニュースを読み、本を読み、噛み砕いて考える習慣を
持っている人のほうが、なにげない話であっても、
ずっと思考が柔軟でバランス感覚や独特さがあって、
有意義な時間を過ごせる人だと感じることがある。

初対面の人と会って話しているとき、
『何を言っているのか』ということよりも、
どんな表情で、どんな瞳で、どんなテンションで何を語り、
『目の前にいるこの人は、どんな性質の、どんな人なのか』
と推察される感覚的な部分のほうが重要だったりする。


髪もネクタイもスーツも整え、肌や瞳の輝きを補正した
ポスターのなかの政治家然とした顔や、
練習を重ねたような強い言葉の発し方や身振り手振りで、
戦争法案を力強く弁舌してみせている時の姿よりも、
一国の運命を背負う覚悟の試される、ストレスフルな現場で
思わず飛び出た素の言動からは、
品性の下劣さや小物感だけでなく、
自分が一国の首相であるという自覚も、
国民の未来のことすらまともに考える気のない人間だという
ことが、あますところなく晒されていたりする。


この頃は、デジタルに切り替わってからの20代若者の間で、
アナログ盤の音の良さに気付いて「CDよりレコード」が
流行っているそうだ。
レコ屋では平成生まれの子が視聴台の前に立って音を聞いて
いたりする。
ねえ、その調子で、政治家を名乗ってる奴の異常さにも、
どんどん気がついて行こうよ。
見てごらん、総理の言動。ぜんぜん難しいことじゃないよ。
泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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