ゴー宣ネット道場

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泉美木蘭
2015.12.14 10:36

「妻妾同居の時代」を先に読んでしまった

『大東亜論』「愛国志士、決起ス」、まだ最後まで読んでいないのですが、
ブログを見て気になってしまい、先に巻末に飛んで「妻妾同居の時代」
読んでしまいました。

なるほどお、これを読んで批判する男がいたら、それは名誉女子
なんだか信用できない男だなあと感じるかもしれないです。
目の前で全力で「その通りだー!」と賛同されてもイライラするけど、
せめて、
「金がモノ言う話だよなあ。俺も妻と妾に囲まれたいよ、ハーッ…」
ぐらいのため息はついてほしいような。

だって世間の建前と男の現実はぜんぜん一致してないように思うもん。
だいたい、男性の性欲に、「手に入れたものを愛でる」という感覚って
あるんですか?
どちらかというと「手に入ってないものをハントしたい・征服したい」ように
見えるんですけど…。
だから、女性のためには一夫一婦制を導入しておいたほうが良いけど、
男の性欲とは吊り合いがとれないから、まあうまくやってよ男たち!
というのが現在のバランスなんだと思ってました。

そもそも日本の神様も、神話に登場する天皇も、みんな凄いし。
自分の妻以外には一切性欲を感じないという男の人に、
私は一度も出会ったことがないし、もしそんな人がいたならば、
重要無形文化財として保護しなければならないレベルですから
名乗り出て下さい。それは、男を超えた、なにかです。


一方で、確かに女は、この「妻妾同居」の話に納得できない人が
多いだろうと思います。
ヤジ議員だの男系固執だの、男尊女卑なんて今でも普通にあって、
女はみんなどこかで嫌な思いをしているから、反射的に拒絶感を
持ってしまうような。

それから、こういう時代があったんだという理解はできても、
どちらかというと、黙って我慢しながら嫉妬に煮え滾っていた妻の
感覚のほうに共感する人は、けっこういそう。
「妻妾」だけでなく、「嫁姑」でメラメラしてる家もいっぱいあるし。

私も、恋人に女性の気配を感じるとかなり気になってしまう人間だから、
自分の立場が妻だとしても愛人だとしても、同居させられるとなったら、
相手と快く接するにはかなりのストレスを感じそうだし、破綻しそう…。
独占欲が消えたらどんなに楽になれるかと思うけど、いまのところは、
かなりがんばって押さえなきゃならないのが本音。
大奥なんかありえへん! 気が狂う! 乱射してしまう!


妻妾同居の時代とはちがって、
社会的に成功し、勉強し、活躍している女性がたくさんいて、
女の自立心をぐいぐい引っ張っているし、
「こんなことなら飛び出してなんとか一人でも暮らしたる!」
という選択肢が女性側に考えられる状況や情報がある。
「一夫一婦制で、夫妻には法的拘束力がある」という常識の力も強く、
情感や尊敬より損得勘定だけで結婚を考えている女性も多い。

うーむ、しかし、独占欲が抑え切れないというのは、
道徳心が凛と立っていた時代より、どこまでもエゴを広げることを
許されている現代人の病理かも、という気も……。


「愛人=スキャンダル」というのが黒岩涙香という人物によって
むりやり生み出されたという話は、なるほどなあ、と納得しました。
だって、政治家や著名人のいろんなスキャンダルのなかで、
「愛人発覚」って、一番、「それが、なに?」としか思えないんだもん。
そんなの、当たり前ちゃう? と。
女の私から見たって、成功者には正妻と愛人がいるほうが箔がつくし、
愛人すごいと思うし、正妻のふるまいは時に痺れるほどかっこいいし、
大物たちが密談や密約するには自宅とは別の屋敷が必要で、
その屋敷を管理するのはやっぱ愛人でしょ! という勝手な庶民感覚…。

でも、わたし、古いんでしょうね……。
男尊女卑、のほかに、男女ともに大物、という関係もあるんじゃないかと。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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