ゴー宣ネット道場

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泉美木蘭
2016.2.5 04:59

日刊ゲンダイに高笑いの安倍首相

自民党の憲法改正草案についての答弁で、民主党の階猛議員が、

「表現の自由を制限し、言論機関を萎縮させる」
「現に今も安倍政権に批判的なテレビキャスターやコメンテーターが
次々と番組を降板している。民主主義の健全な発展にもマイナスだ」

など質問したシーンを動画で見た。

安倍首相は、笑いながら、

「現在まるで、言論機関が委縮しているかのごときの表現がございました。
これ、まったくしていないと思いますよ?
たとえば今日夕方帰りにですね、日刊ゲンダイでも読んでみてくださいよ。
これが萎縮している姿ですか? 委縮はしないんですよ」

こう言って日刊ゲンダイのコマーシャルをして見せ、
この瞬間、与党側は大爆笑、首相の背後に座っている、
石破氏、麻生氏、それから甘利氏の後任で席に座った石原伸晃氏も
天を仰いでゲラゲラと大笑いしている。
そこへ、誰の声かはわからないけれど、ガラの悪いヤジが飛んだ。

「してねーーーよ! 委縮なんかwwwwwwww」

(議場の雰囲気を伝えるために、語尾に『www』の記号をつけました)


この与党側の勝ち誇った余裕の笑いが、私は頭にきた。
質問の内容も、『報道』も、完全にバカにしているから出てくる、
愉快で愉快でたまらないって感じの高笑いじゃないか!

日刊ゲンダイと言えば、「安倍はヒトラー」「ネトウヨはゲシュタポ」
など過激な言い回しと、どぎつい見出しが特徴の夕刊紙。
紙面はエロや競馬など、サラリーマンのお父さん達向けの記事に
かなり面積が割かれているから、私自身は日常的に手に取ることは
ないけど、電車のなかではよく見かける。

日刊ゲンダイが、そういう大衆向けの娯楽要素の強い夕刊紙だから、
安倍も余裕こいて宣伝してやるぜ、といった雰囲気で、
「委縮はしない=どうせとるに足らない夕刊紙」と
バカにしているだけだ。

しかも、この笑いのあと、安倍はこう続けた。

「委縮している機関があるならば、具体的に言っていただか
なければ
わからない」
(名前言ってみろ、今度その報道機関のトップと食事するとき、
『委縮してるように見られてるんじゃねーよ!』と注意する!)

「むしろ、安倍政権を弁護する立場の言論のほうは、なかなか
貫き通し
にくい雰囲気にあるという人もいる」
(だから、俺が会食したりゴルフしたりして、お墨付きを与えて、
仲良くして、弁護しやすい環境づくりをしているんだ!)

赤いカッコ内の言葉は、私が読み取った安倍首相の心の声だ。

おまけに安倍は、こういった野党の批判は、
「外国から、まるでそんな国だと誤解されてしまうわけです」
などと言って、テレビカメラに身体を向けて、潔白をアピール。
さも、「お前の質問は迷惑でしかない!」というような跳ね除け方だ。
これを、報道機関が「独裁者」と批判できない日本とは??

報道も報道で、こんな横暴に委縮してる場合じゃないだろ、と頭にくるが、
よく考えたら、委縮ではなく、癒着、なんだな。

産経新聞が、この出来事を受けて、日刊ゲンダイに取材して、
「権力にこびることなく、自由に報道している自負がある」
という
コメントを紹介しているのも茶番すぎる。
そもそもこんな取材を新聞どうしがやってることがおかしい。
産経はゲンダイをまともなメディアとして扱ってないことを示すために、

わざわざ取材して、コメントを「掲載してあげた」って感覚だろ?
ふざけすぎてる。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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