ゴー宣ネット道場

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泉美木蘭
2016.3.23 06:26

売春合法化、堂々と国内の「ごまかし」を払拭するべき


ライジング「アメリカ教からの脱却のために」を読んで、
なるほど、アメリカに怯えるあまり「打つ手なし、やむなし現状追従」
と投げ出すのでなく、ヨーロッパを見ればいいじゃないかと、
深く納得しました。
この論考のきっかけとなった質問者の方は、地球儀全体を眺めて
慰安婦問題の違和感を感じる、柔軟で鋭い方だと思いました。


日本が「アメリカ教」と戦うために、堂々と国内の「ごまかし」を払拭
するべきだという考えに、賛成です。
わたしは、本番行為=売春を行っている「ソープランド」については、
いつまでもグレーゾーンに置いておかずに、さっさと合法化すれば
いいと思います。現実と法律がかみ合っていないからです。


ソープランドが「法的に実質アウトだけど、タテマエでセーフな営業を
していること」は、ほとんどの人が知っていることです。
一般的なソープランドには、だだっ広いお風呂の洗い場の片隅に、
人間ひとりが入って、穴から首を出すタイプの小さなサウナマシンが
置いてあります。もちろん用がないので誰も使いません。
じゃあなぜ置いてあるのか?
それは、ソープランドが

「健康に汗を流して風呂に入る個室付き特殊浴場として営業しており、
なかには従業員の女性とたまたま自由恋愛状態になった客が、
性行為に及んでいる場合もあったかもしれない」

というタテマエで営業しており、『そのタテマエを目で見てわかる形に
するために、機械として設置しなさい』と、警察署あるいは保健所が
指導して置かせているからです。
ソープランド側が、タテマエを作るために設置したのではなく、
規制する側が、タテマエが必要だから設置させているのです。


数年前、吉原に新規参入して、格安店(45分1万円位のソープ)を
8店舗経営していた巨大風俗グループが摘発されました。
「売春をさせていた疑い」という理由。
な、なんで? 吉原なんて、同じ営業形態の店がわんさかあるのに、
どうして、そのグループだけが摘発?

「吉原では、4店舗以上に増やすと、何かが起きるんだよね」
「新規参入のくせに価格破壊を起こして、周囲の店に嫌われていた」
「借金して沈められた泡姫が、恨みで脱税をチクって店ごとご破算に
してやろうと企む話はよくある」
「石原都知事(当時)退任直前の出来事だった。辞める前に、歴史に
名を刻もうとして発動
したんじゃないか?」
「長年やっていた中級店(格安店より少しグレードが高い)が、この
グループに客を食われていた」
「なにせ100億以上稼いでいたそうだ。
巨額のオーナー同士の抗争
みたいなものだろう」

などなど、映画のような裏社会談話がぽんぽん飛び交う事態に。
これもすべて、「売春が摘発の本当の理由ではない」ということを、
誰もが知っていたからです。
結局、このグループのオーナーの資金の流れのほうに問題があり、
「タテマエ」を利用した別件摘発のようなものだったようで、
現在も吉原全体が取り潰されるという事態には至っていません。


これとそれを一緒にしたら怒られるかもしれませんが、
日本の売春の禁止は、9条と似たようなものではないかと思っています。
現実とまったく一致していません。


『売春禁止』のタテマエのなかで、『本番がないならOK』が許容されて、
必要とされてきたから、日本の性風俗は、発展しまくってきたという現実も
あるわけだし。
デリヘル、ピンサロ、セクキャバ、イメクラ、SMクラブ、身体障害者専門店、
その他の特殊な専門店(体重90kg以上専門店、年配女性専門店、他店で
雇われなかった女の子専門店etc)……などなど、いやあ、凄いニーズが
あるんだなと思います。
働く女の子も、別に拉致られて奴隷になってるわけじゃないし。
『本番』の定義もおもしろいですよね。
性器がNGで、お口やお尻はOKという法的なこだわりって、
どんな顔した
役人が、どんな真面目な議論を交わして考えたのか、
想像すると笑えます。そしてちょっときもい。
本番。そりゃ男性にとっては非常に重要な局面なんですけど。あはは。
セックスについて頭のなかだけで真面目に考えすぎると、きもいことがおきる。あはは。
ただ、ライジングのコメント欄を見て、ちょっとため息が出ました・・・。
売春合法化賛成の立場で、制限を提案している男性がいて、
「買い手は40歳以下で、妻子持ちは厳禁」って……。
現実は逆で、「40歳以上で、所帯持ちの男性」のほうが、守るものが
あるので、常識の範囲内で男のふるまいができて、ルールもマナーも
きっちり身についており、そのためストーカーにならず安心だという
イメージがあり、風俗嬢たちに好かれやすいと思うんですけどね。

国営化は・・・どうかなあ。
これだけ多種多様に発展しているから、公務員には、女の子を外見で
振り分けるという面接が勤まらないような?
外見で入店できる店のランクが違うし、稼げる額も違う世界だし。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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