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泉美木蘭
2016.6.18 06:03

一目で格差がわかる相対的貧困率の補足データ

きのうは時間がなくてブログに載せきれなかったのですが、
厚生労働省の相対的貧困率に関する公表資料から、
「これ見れば一目瞭然で日本の格差がわかるじゃないか!」
「『格差はない』なんて言う専門家より、自分たちの実感のほうが正しい!」

と思えるグラフを紹介しておきますね。
スマホの方は縮小されてしまうと思いますので、パソコンで見てください。


厚生労働省「平成25年国民生活基礎調査の概況」より 

まずは、所得金額(収入から税金や社会保険料を引いた手取り金額)の分布です。
日本人の総所得金額から平均値を計算すると、平成25年の調査の時点で、
平均所得金額は537万2千円。
しかし、この平均所得金額以下にあたる世帯の数が、60%以上にのぼります。

このグラフからわかることは、数少ない高額収入者が平均値を引き上げているが、
現実は、中間層が崩壊して、6割以上の家族が平均値以下の所得で生活して
いるという日本の経済格差の実態
です。

そして、所得金額を低い順に並べて、全世帯のちょうど中央、50%ラインに当たる
金額を
調べると、中央値は432万円。現実の日本の平均的な家族は、年間432万円
でやりくりしている
ということがわかります。

次に、この平均所得金額以下で生活している6割以上の世帯は、どういった家族構成
なのかを表したグラフです。中央付近の537万2千円のラインより左側に注目して下さい。


もっとも目立つのが、母子世帯です。96%の母子世帯が、日本の平均所得以下で
生活しているのです。次に目立つのが高齢者世帯です。
シングルマザーと、いわゆる「下流老人」と呼ばれる高齢者の苦しむ姿が、はっきり
見えてきます。

次に、生活意識の実態です。

平成13年から平成25年にかけて、「大変苦しい」、「やや苦しい」と回答している世帯
が増加している
ことがわかります。
苦しいと感じる世帯が増えている分、減ったのは、
「普通」と回答してきた中間層世帯です。

「ゆとりがある」「大変ゆとりがある」世帯は、安定した一部の富裕層なのでしょう。

上の調査から、平成25年の生活意識をさらに詳しく見てみると、どのような家族構成
の人が、どのように感じているかがわかります。

一目瞭然。母子世帯、子供のいる世帯、高齢者世帯が、「大変苦しい」「苦しい」
と実際に訴えている
のです。

これを見ても、実態をなにも表していない地球規模の絶対的貧困率の計算を
持ち出して、「日本の貧困はたいしたことない」「格差は広がっていない」などと
言う人間は、よっぽど安定して快適な生活をしているんでしょうね。
豊かな生活のなかで、弱者を見て見ぬふりしているだけ。弱者の意見、弱者の
存在を否定する人達です。

「給料なんて上がらないですけどね・・・」
「先々考えたら、お金使おうと思えないですよね・・・」
「夫婦共働きでなければやっていけないですよ」
「子供を産めと言ったって、一人産むにも、先行き考えると不安です・・・」
「スーパーが値上がりして、つい産地もわからないクズ野菜に手を出します」

こういった実感のほうが、明らかに正しいです。


泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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