ゴー宣ネット道場

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泉美木蘭
2016.10.6 07:26

アマゾン創始者、長者番付第2位だってよ

アマゾンの月額980円の電子書籍読み放題サービス「Kindle Unlimited」。
話題なのでお試し入会してみたんだけど……私の読みたい本が一冊も
サービスのなかに入っておらず、まったく使えなかった。
雑誌は別として、だいたい月間10冊くらい買うけど、1冊もヒットしない
だもん。電子書籍になってはいても、読み放題の中には入ってなくて、
別料金だったりして。なんだぁって感じ。
図書館代わりに電子書籍で読んでみて、線を引いたりしながらじっくり
手元に置いて読み込む必要があるなと思ったら、買いにいけばいいな
と思ったけど。
(図書館で借りた本にマーカー引いてしまって弁償したわたしです・・・)
貴重な980円だから、本入会はしなかった。

アマゾンは、今回の読み放題サービスで、小学館・講談社と随分もめている
ようだ。
アマゾンから散々「読み放題」への作品提供を促されて、参加することにした
のに、いざサービスが開始されたらアマゾンの許容範囲を超える利用数

なってしまい、
「こんなに読み放題に読まれたら、印税払ってられない!」
……というわけで、大量の作品がアマゾンの独断で一方的に配信停止にされて
しまった、と。
講談社は、提供した1000冊以上の作品をすべて勝手に削除されたそうで、
激怒の抗議声明を発表している。

小学館も講談社もコミックを提供しているからね。
海外にくらべて、日本の電子書籍市場はコミックの占める割合がかなり大きい
そうだ。小説よりも読み終わるのが早いし、何巻もつづいて世代を超えて人気
のある作品がたくさんあるという日本独特の文化があるから、「読み放題」と
なると、そりゃとんでもないダウンロード数になりますよ、と。
欧米での「読み放題」成功例を当てはめて、日本でもうまくいくと考えた
アマゾンの大失敗、というわけらしい。

しかし、独断で勝手に作品削除したり契約内容を破棄するようなことを
やらかしたりするんだから、すごいよなあ。さすが米国企業。
日本と違って信頼をベースにしようとする価値観などありません。


電子書籍読み放題。どうなるんだろうな。
読み放題、聞き放題になることが社会の理想という考え方があるようだけど、
現実は、先に陣取りして独り勝ちになった「アマゾンという最先端の強者」を
持ち上げて賛美してるだけにしか見えないし
世界中の企業が、もはやアマゾンに参入せざるを得ない状況に追い込まれて、
一方的に商品を提供させられたり、既存の仕組みを破壊されて勝手に値段や
契約を決められたり、あるいは削除されたり…。
通貨危機に見舞われたアジアの国々が、IMFから受けた仕打ちと似ている。

そしてこの陰で、多くの町の書店がつぶれているのだ。
うちの近所の書店も、いつもほとんどお客さんいないもんなぁ。

……なんて騒ぎが起きているさなか、今朝の朝刊をひらいたら、
米国の長者番付が掲載されていた。
23年間連続1位のビル・ゲイツに続いて、アマゾン創業者のジェフ・ベゾス
総資産額6兆9千億円(!)で第2位だって。
「こいつかー!」みたいな。
なんかムカつくわー。
なんて思いながらもアマゾン利用するからますますムカつくわー。
泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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