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泉美木蘭
2017.3.7 13:33

森友学園問題“愛国教育”でつながる安倍首相夫妻と省庁共謀疑惑

森友学園問題に関する「ライジング」記事、3月1日配信分を特別公開します。
第二弾は、現在有料配信中!⇒こちらから!

泉美木蘭のトンデモ見聞録
第22回「森友学園問題“愛国教育”でつながる安倍首相夫妻と省庁共謀疑惑」


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「ああ悠遠の神代より! 轟く歩調うけつぎて! 大行進の往く彼方! 皇国つねに栄あれ!」
 学校法人森友学園(大阪府淀川区・籠池泰典理事長)が運営する幼稚園・塚本幼稚園幼児教育学園の園児が、大阪護国神社の「同期の桜を歌う会」に参加したときの様子だ。
 園児たちは、「五箇条の御誓文」と「教育勅語」を暗唱したあと、足を開いて踏ん張り、両手を後ろ手に組む姿勢をとって、声高らかに『日の丸行進曲』『愛国行進曲』など軍歌を歌い上げた。境内に集まった老人達の背後には「七生報國 尊皇」などと書かれた紫色ののぼり旗などがはためいている。
 園児らとともに笑顔で軍歌を歌う教諭の女性は、マイクを握りしめ、感極まった様子で声をつまらせ、こう語った。


「平成29年度、(森友学園は)まもなく、瑞穂の國記念小學院を開校いたします。この中にいらっしゃる皆様にも、たくさんのお力添えをいただきまして、誠にありがとうございます」


◆安倍首相夫人が名誉校長「安倍晋三記念小学校」
 瑞穂の國記念小學院――森友学園が大阪府豊中市の国有地をタダ同然で取得し、新規建設している小学校だ。別名“安倍晋三記念小学校”。名誉校長には安倍昭恵首相夫人が就任し、理事長をつとめる籠池泰典氏は、日本会議大阪支部の役員でもある。また、籠池氏は差別団体「在特会」幹部が立ち上げた「日教組に解散を求める会」のメンバーであることも確認した。同団体には桜井誠ら在特会の人間も多数参加している。
 さて、感極まった女性教諭が老人達に感謝した「たくさんのお力添え」とは、この籠池氏が理事長をつとめる小学校建設のために集まった寄付金を指している。森友学園は、園児不足の塚本幼稚園を借金経営しており、新たに小学校を建設する自己資金に不足していた。そこで、“愛国教育”に共鳴する人々に寄付を求めたのである。寄付金は、「安倍晋三記念小学校」の名で募られた。


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「安倍晋三記念小学校の寄附者銘板にお名前を刻印し、顕彰させていただきます」


 当初、この小学校を『安倍晋三記念小學院』という名前で開校しようと安倍夫妻に打診していた籠池氏は、週刊文春の取材に応じ「安倍首相本人に内諾を得ていた」と答えている。打診したのは野党時代だが、2012年12月の政権交代で総理になって「それは出来ない」と辞退されるという経緯があった。
 だが、この寄付金振込用紙は、2014年、首相として「アベノミクス」だの「三本の矢」だの連呼していた時期に何度も保護者に配られていたものだ。
 さらに、2015年9月、塚本幼稚園内で行われた安倍昭恵夫人の小學院名誉校長就任演説で、昭恵夫人がこう語っている。
「籠池園長、副園長の、本当に熱い熱い思いを何度も聞かせていただいて、この瑞穂の國記念小學院で、何か私も役に立てればいいなと」
こちらの教育方針は、大変主人も素晴らしいと思っている


 森友学園の愛国教育を、安倍首相が「大変素晴らしいと思っている」と強調しているのだ。
 さらに、「瑞穂の国安倍晋三記念小學院」という名前については、安倍首相自身が「総理大臣というのはいつもいいわけではなくて、時には批判に晒されることもある。むしろ名前をつけていただけるのであれば、総理大臣を辞めてからにしていただきたい」と語ったことも話している。
 つまり、いまは現役首相だから問題があるけど、辞めてからなら、愛国教育を行う幼稚園に自分の名前を冠してもよい。安倍首相は、それほど森友学園の教育方針に共鳴している、という意味である。
 実際、2月17日の国会答弁での安倍首相は、籠池理事長について


「いわば私の考え方に非常に共鳴している方ですね」
「妻から森友学園の先生の教育に対する熱意は素晴らしいという話を聞いている」


と余裕の表情で答えている。しかし翌週24日、新情報が次々と明らかになると、突如として手のひら返し。それまで自分を全力で礼賛してくれて、支持活動をしてくれて、夫婦で密接なつきあいがあったはずの籠池理事長について、非難の数々を勝手にぶつけまくった。


「妻が苦し紛れに『総理やめたら気が変わるかもしれませんね』ということを言ったことはあるが、小学校に自分の名前をつけることを私自身は微塵も考えたことはない」
「学校がやってることの詳細はまったく承知していない」
「そう簡単には引き下がらない方」
「何回も何回も断ったのに」
「非常にしつこい」
「教育者としてはいかがなものか」


 まるでストーカー被害にでもあったかのような切り捨て方である。
 だが、昭恵夫人は、本当に「苦し紛れ」だったのだろうか? 安倍首相は、「妻は父兄の前でむりやり名誉校長にさせられた」などと、さも被害を受けたかのような答弁をしたが、当の昭恵夫人は、幼児に教育勅語を暗唱させ、軍歌を歌わせる塚本幼稚園の教育方針について、こう述べている。

「この幼稚園でやっていることは本当に素晴らしいんですけれども、それがこの幼稚園で終わってしまう。ここから普通の公立の学校に行くと、普通の公立の学校の教育を受ける。せっかくここで芯ができたものがまたその学校に入った途端に揺らいでしまう」


 昭恵夫人は、ただただ父兄の前に引きずり出され、苦し紛れの思いで壇上に立っていたのではない。自ら、公立学校の“普通の教育”よりも、塚本幼稚園の“愛国教育”のほうが「本当に素晴らしい」と考え、“愛国小学校”の建設に期待していることをハッキリと発言しているのだ!
 百歩譲ってこれが「むりやり」の演説だとしても、一国の首相夫人が、その地位を広告に利用することを“断れない”のは大きな問題がある。「利用された」で済ますのは極めて無責任だろう。


◆「安倍首相ガンバレ! 安倍首相ガンバレ!」
 安倍首相夫妻が「大変素晴らしい」と考えている塚本幼稚園の教育方針は、教育勅語や軍歌だけにとどまらない。塚本幼稚園が配布するDVDには、運動会の一コマとして驚愕の宣誓シーンが収録されていた。体操着にオレンジの短パンをはいた4人の園児が、そろって右手を高くつき上げ、こう言うのだ。
「宣誓
 熱い熱い夏が過ぎて、僕たち私たちの待ちに待った、平成27年度秋の大運動会がきました。先生と、お友達と、一緒になって、お稽古をした、お遊戯、音楽、体育、かけっこなど、今日一日、頑張ります。おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さんの前で、褒めていただけるよう、全力を尽くします。
 大人の人たちは、日本がほかの国に負けぬよう、尖閣列島、竹島、北方領土を守り、日本を悪者として扱っている、中国、韓国が、心改め、歴史で嘘を教えないよう、お願い致します。
 安倍首相、ガンバレ! 安倍首相、ガンバレ! 安保法制、国会通過、よかったです!
 僕たち、私たちも、今日一日、パワーを全開します!
 日本ガンバレ! エイエイオー!」


 物心つかぬ幼児が、こんなことを叩き込まれて人前で言わされているのである。
 まるで北朝鮮。この光景を初めて見て、絶句してのけぞらなかった人は感覚がおかしい。
 映像には、保護者と思われる大人たちが背後で見守る姿があったが、この異常性に震える者はいなかったのだろうか? 保護者がホームビデオで撮影したと思われる別の映像も見たが、撮影している父親も、その周辺の保護者らも、一緒になって「教育勅語」を大声で暗唱している始末だった。
「せんかく」も「たけしま」も「あんぽ」も何のことだか理解できないうちから、アナクロニズムの大人たちに教育されてしまった子供たち。本当にかわいそうでならない。
 このままでは「一代限りの特例法、ガンバレ! 天皇陛下は、存在するだけでいいんです!」なんて言わされかねない。
 そして、ただかわいそうなだけでなく、この「宣誓」は法律違反に当たる可能性も高い。
<教育基本法 第14条2>
法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならない。


 幼稚園での「安倍首相ガンバレ! 安保法制、国会通過、よかったです!」は、「政治教育その他政治活動」に当たる法律違反に当たると指摘されている。
 2月27日の衆院予算委では、この点について民進党の福島伸享議員が厳しく追及していたが、安倍首相も文科大臣も「詳細に把握しておりません」「所轄の大阪府が判断すること」「大阪府の対応を注視しているところ」などと、あらかじめ官僚が用意した同じ文言を繰り返すばかりだった。
 文部科学省も、教育基本法違反ならば堂々と指導するよう通達すればよいのに、「所轄は大阪府だから……」と濁して大臣として、政治家としての法律見解ひとつ発言できないのは、よほどバツの悪い事情を抱えているからとしか思えない。


◆安倍首相夫妻だけじゃない、省庁・著名人との蜜月ぶり
 このようにおぞましい森友学園の愛国教育だが、“癒着”や“特別な関係性”が注目されるのは、安倍首相夫妻だけではない。


●文部科学省
 文部科学省は、塚本幼稚園の教職員に対して、平成20年度に2名、平成27年度に1名、計3名を文部科学大臣優秀教職員表彰している。この表彰を受けられる教員数はわずかで、平成27年度は、私立幼稚園教諭ではたった4名。この数少ない表彰に、森友学園の“愛国教職員”が過去3名も表彰されているのだ。一体どのようないきさつがあり、どのような面が「文科省として表彰に値する」と判断されたのだろうか? 説明を聞きたい。非常に興味がある。


●防衛庁
 平成28年、稲田防衛大臣が、森友学園理事長の籠池氏に対して「長年にわたり自衛隊部隊との交流を通じ、隊員の士気高揚に貢献した」という理由で「防衛大臣感謝状」を贈呈している。


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 籠池氏は、稲田大臣との面識について「政治家になる前に、靖国神社に関連した訴訟で一緒になった。政治家になってからは、幼児教育機関の団体で会ったことがある」と話している。幼児教育機関の団体で会っているのだから、当然、稲田大臣は、籠池氏の教育方針を知っていたと考えるのが自然だろう。


●財務局
 国有地は「借地」でなく「売り払い」が原則だが、2015年2月、森友学園との契約を協議した国有財産近畿地方審議会の議事録によると、森友学園側からの「資金不足のため借地にしたい」という要望に、なぜか財務局が応えて、異例の定期借地契約を締結していることが記録されている。この時、審議会の委員からは多数の異論が出たが、財務局は押し切ってしまった。
 そして一年後、資金不足のはずの森友学園がなぜか「すぐに土地を買い取る」と言い出す。この時、財務局は、土地の評価額9億5300万円から、なぜか「地下のごみ撤去費用」として8億1900万円を値引き。そして異論の出た審議会を通すことなく、森友学園に格安で売却してしまっているのである。財務局から、森友学園への特別な計らいではないかと追及されている。


●大阪府教育庁と大阪府知事
 大阪府私立学校審議会の議事録によると、2014年12月、森友学園は預貯金よりも借入額がオーバーしている経営難の状態にあり、新校を設立するには、文部科学省が会計基準に満たない状態であったことが発覚している。委員からは「計画性がない」と懸念を示されていた。


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 学校法人森友学園の登記情報によると、2014年の資産は4億円あまり。
 資産には「借金」も含まれるから、確かにこれでは土地も変えないし校舎も建ちそうにない。


 大阪府はもともと、森友学園のような借金経営の幼稚園法人には、小学校の設置は一切認めていなかった。少子化によって小学校の統廃合が多い状況で、よほど健全な財務状況の法人でなければ学校経営は任せられないからだ。
 しかし、2012年4月、松井一郎知事のもと、突如「借り入れありの幼稚園も小学校参入OK」という規制緩和が行われる。翌13年、森友学園は問題の国有地の取得要望を表明し、2014年10月31日に大阪府私学審議会へ小学校新設の認可申請書を提出、翌15年1月にはトントン拍子で「認可適当」との判断を得ているのだ。
 ちなみに、2012年以降、認可申請をしたのは森友学園だけ。借金まみれの森友学園の認可を通すために、大阪府知事が取り計らったと言われても仕方がない。
 さらに、もうひとつ変な点がある。
 大阪府私学審議会から「認可適当」との判断が出たのは2015年1月。しかし、財務局が国有財産近畿地方審議会で森友学園との土地の契約について審議したのは2015年2月。つまり、私学審議会は、まだ小学校を建設する用地も取得していない森友学園に対して、「認可適当」という判断を与えているのである。
 借金まみれで土地すら取得していない森友学園の認可を通すために、今度は大阪府私学審議会が取り計らった、という疑惑が浮上するのだ!


●維新の会
 籠池理事長は、塚本幼稚園の保護者に配布した資料のなかで、「維新の会」橋下徹前大阪市長・松井大阪府知事を絶賛し、近しさを示すような記述をしていたようだ。
 また、籠池理事長の次男で、森友学園の広報をつとめる森友照明氏は、自身のオフィシャルブログで、自身が維新の党・足立康史衆議院議員の私設秘書であることを明かしている。2015年5月の秘書内定時には「内定致しました。橋下徹代表の維新の党の為、国家の為に頑張りましょう!」というコメントとともに、橋本徹氏の立体パネルの前での記念写真を投稿しており、森友学園と維新の会の近さがうかがえる。


●秋元康氏
 冒頭で紹介した「同期の桜を歌う会」で、園児らが最後に歌ったのは、『日本』というタイトルの愛国的な園歌だった。
♪日本 ああ日本 優しさを知っている ああ日本 ああ日本 この国に生まれてよかった
 この歌は、1993年に秋元康氏が作詞し、アイドルグループがリリースした曲だ。ほとんど売れなかったマイナーな曲だが、これが塚本幼稚園の園歌として歌われている理由には、秋元康氏と安倍首相の関係性が噂されている。
 安倍政権は、秋元康氏をクールジャパン推進会議や東京五輪組織委員会の理事など、国家的プロジェクトの要職に起用し続けている。また、2015年には「フライデー」が、秋元氏らゴルフ仲間が、総理公邸の階段で安倍首相を真ん中にして「組閣ごっこ」と揶揄される写真を撮っていたことを明かしている。
 安倍首相の「お友達人脈」が、森友学園に影響を与えていることが伺える。

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 産経新聞の新春対談「安倍首相×秋元康」より(2014.1.1)


◆副園長の恐喝ヘイト怪文書
「安倍首相マンセー」の北朝鮮状態に陥っている塚本幼稚園では、2016年、保護者に向けて中国韓国に対する「ヘイト文書」が配布されていた。

一人でしっかりと目標を持って生きていく。これは子供に対していっているだけではなく保護者であるお母さん方に言いたい事です。よこしまな考えを持った(名前は日本人なのですが)在日韓国人である・支那人であるそれらを先導する人、それに金魚のフンのようについてくる人は近づいてきます。自分の身の回りに緊張感を持って妙に接近してくる人には気をつけて、近づけぬことです。


 また、園の様子は以前からインターネット上で非難の的となっていたのだが、一時期、ネットの書き込みに対して「投稿者は、巧妙に潜り込んだK国・C国人等の元不良保護者であることがわかりました」などと記した声明文をホームページに掲載していた。


 これだけでも十分おぞましいが、海外メディアでもこの「安倍政権スキャンダル」が報じられるようになり、ニューヨークタイムズ紙では、塚本幼稚園から自分の子供を退園させたという5人の母親に匿名を条件に取材している。
 彼女たちは、盲目的な愛国主義を塚本幼稚園で目撃した。籠池園長や妻の副園長から、民族差別的な言葉で罵られたという。取材が匿名を条件にしているのは、彼女たちが社会的制裁を恐れてのことだ。
 ある母親は、子供が先生に、韓国へ家族旅行に行く予定を話したところ、「韓国は汚いところだから日本国内へ行くべきだ」と言われたという。
 また別の母親は、息子が先生から「犬みたいな臭いがする」と言いがかりをつけられ、「反日外国人」呼ばわりされたという。彼女は日本人なのに、だ。

(ニューヨークタイムズ紙 2017.2.24)


 ほかにも『週刊SPA!』が退園者の母親を取材し、副園長から「弁当に犬の毛が入っていた、カバンが犬臭いと言われ中身を捨てられた」「子供の将来のために中国語のレッスンを受けさせている話をしたら、態度が急変して嫌がらせされたり、怒鳴り声で何度も電話がかかってきたりした」などの証言を得ている。
 児童虐待に近いこの副園長は、籠池理事長の妻で、園児の母親らに怪文書を送り付けることで有名らしい。
 ある園児の母親は、副園長から韓国人に対するヘイト文を送り付けられて絶句し、自分が在日韓国人であることを打ち明け、園児を預かる立場としてどうなのかと抗議したという。その結果、送られてきたのがこの手紙だ。

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私は差別はしていません 公平に子供さんを預かっています
しかしながら心中 韓国人と中国人は嫌いです
お母さんも日本に嫁がれたのなら 日本精神を継承なさるべきです


 韓国人だと打ち明けた母親に対して送り付けたのが、これなのだ。また、ほかの母親には、

いいかげんにしろ! 業は自分で作るもの、みんな自分に全知全能があることに気付くために失敗の壁をこえながら成長するもの 園長は本当に欲がなくすばらしい人である。社会貢献しているつもり すなおになれ! 大阪府庁にTELしたらあかん、きりかえて!がんばれ!  副園長


 幼稚園の副園長とはまったく思えない文面で母親を罵倒した上、「大阪府庁に電話してこの件を通報するなよ」と恫喝するなどしていたのだ。
 幼児教育者として、気が狂っているとしか言いようがない。


 安倍首相も、安倍昭恵夫人も、このような差別的愛国教育の方針を「大変素晴らしい」と絶賛し、学校に自分の名前を冠することもまんざらではない様子を見せたり、名誉校長に就任して期待を寄せる演説を行ったりしていたのである!
 しかも、国有財産が不透明な安値で森友学園の所有物となった経緯には、複数の公的機関にまたがる不当な取り計らい、政治家による口利きがあった疑い、そしてその事実を隠蔽しようと共謀している疑惑が高まっている。


 これまで一部のネトウヨのためだけの娯楽として埋もれていた事実が、次々と白日の下に晒されることになり、安倍首相は相当あわてている様子だ。答弁の際には、背後の官僚から助言がないかどうか様子を伺いながらしゃべるのでしどろもどろになり、「ししどろもどりょじゃないれすよ!」としどろもどろに怒ったり、わざと論点のずれた話を長々としてみせたり、いちいちヤジに答えようとしたりして審理妨害に走る始末だ。
 野党は、籠池理事長ら関係者の参考人招致と、この問題に限っての集中審理を要求しているが、与党は断固拒否する構えである。
 拒否する時点で、もう、答えはクロになってしまうのだが。


 2月27日の夜には、安倍首相が報道各社のキャップと会食して、森友学園スキャンダルについての圧力があった模様だ。どうやら「安倍首相夫妻は勝手に名前を利用された」「あの異常で非常にしつこい森友学園の籠池が悪い」という路線で、切り離していきたいらしい。森友学園あるいは籠池理事長単体のバッシングにすり替わり、国民の目線をそらされる可能性もある。
 しかし、国家の最高権力者の疑惑を目の当たりにして、その本人によって萎縮させられ、真実の追究を放棄してしまったら、もうこの国のジャーナリズムは完全に死ぬ。「権力の監視者」としての存在意義が死ぬのだ。今こそメディアには戦って欲しい。ペンを折らないで欲しい。


 なお、2月28日には、籠池氏の記者会見が予定されていたが、なぜか中止となった。この記者会見中止を受けて、「籠池氏が安倍首相に激怒している」という情報もある。安倍首相に公然と裏切られた人間として、その発言は注目されるところだ。
 
第二弾につづく。

(記事:泉美木蘭 2017.3.1配信)

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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