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笹幸恵
2018.7.13 13:36日々の出来事

若者とニヒリズム

10年ほど前、ある女性が発展途上国で起業し、
がむしゃらに突き進んでいく「泣き笑い体験記」を
読んだことがある。
私も無鉄砲に南方のジャングルばかり行っていたけれど、
正直なところ「彼女には負けた」と思った。
でも、すがすがしい読後感だった。
その本を今の20歳前後の若者に読んでもらった。
そしたら予想外の反応が。


「イライラする」
「彼女はまわりが見えていない」
「こんな危険なことをするなんて、
私の友人だったら絶対にやめろと言う」
「がんばっている感がいや」
「理解できない」
さらには、
「こんな努力家の彼女にこそ、『つらいときは
逃げてもいい』と言ってもらいたい。そうしたら
救われる人はたくさんいると思う」
という要望まで。


みんな、のびのびと日々を満喫しているように
傍からは見えるのだけど、どこか鬱屈した気分が
あるのだろうか。
思い通りにならない自分、何者かわからない自分、
それに葛藤する時期はあると思うし、だからこそ
彼女が一つの指針になればと思ったのだけど、
拒否反応を示す若者が大多数という現実に驚愕した。


ある女子学生の言。


「いや、彼女ががんばっているのはわかるよ!?
もうちょっと若い頃なら納得できたかもしれないけど、
大人になってくるとさ、世の中ってそんな、
自分ひとりで何か変えられるわけでもないのが
わかってくるし。だから共感できないんだよね」

・・・それは「大人になった」のではなくて、
ニヒリズムに過ぎないということを言いたかったけど、
「ニヒリズム」を理解してもらえるかどうか
わからなかったので・・・

言うのをやめました。
笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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