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笹幸恵
2018.7.22 00:53ゴー宣道場

カジノ法と立憲主義

20日、カジノ法が自民、公明、維新などの賛成多数で可決した。
「IRは日本を観光先進国に引きあげる原動力になることが
期待される」と官房長官は言っていた。

観光先進国ってなんだ?
日本は観光においては後進国なのか?
そりゃ外国語の対応は最近になってようやく整ってきた(都市部は)
といった感があるけど、そもそもパリのデパートでは、英語が通じなかったよ?
だからといってフランスが観光後進国なわけではない。
フランスにはフランスの魅力があるから観光に出かける。
(むしろ「やっぱり英語が通じないんだ!」とフランス人の
媚びない姿勢?にちょっとした感動を覚えたり)
日本にも、日本にしかない魅力があって、
それを上手にアピールしたり、サポートしたりするほうが大事なのでは。
カジノができたら先進国になるの?
もし私がカジノをやるなら、ラスベカスに行くよ? 興味ないけど。
しかもギャンブル依存症の対策は置き去りのままだという。
きっと治安も悪くなるだろう。
「原動力になることが期待される」という言いまわしも気になる。
原動力になると断言しているわけでもない。
期待される、って誰が誰に何を期待されるのかわからない。
受身? 敬語? 妙な日本語。
いずれにせよ、行政や民間が災害対応に追われる中、
法案成立を急ぐ理由など何もないはずだ。

他方、枝野議員が衆院本会議で2時間43分にわたる演説。
内閣不信任決議案の趣旨弁明だ。
道場門下生の方が、この演説内容の前半部分がすでに
文字起こしされているとサイトを紹介してくださった。

【7つの大罪 文字起こし】2時間43分即興演説 立憲・枝野代表「安倍内閣不信任決議案」


原稿は用意していなかったという。
一読して、まったく理路整然としているのに驚いた。
なかでも「カジノ法案の強行」については、
この法案の問題点のみならず、持統天皇の時代まで遡り、
保守とは何か、立憲主義とは何か、憲法とは何かを
語っている。

印象に残った部分。

立憲主義というのは、言うまでもなく、権力の自由ではありえない。
どんな権力も憲法というルールに基づいて運用されなければならない
という考え方であり国際社会の大前提であります。
そして、その憲法とは何なのか?
まさにこれこそ、歴史と様々な苦難の中から先人たちが積み重ねてきた
社会の大前提となるべきルール。権力が従わなければならないルール。
様々な苦難を乗り越えた先人たちが積み重ねたルールが結集されている。
それが憲法であります。
だからこそ、多くの国において憲法を変える手続きにおいては、
今生きている有権者の半分だけでは簡単には変えられないという仕組みを
多くの国で採用しているのは、憲法というのは歴史にもとづいた
人類の叡智(えいち)の積み重ねの結集であり、
それによってどんな権力も拘束されなければならないという、
そういう考え方に立っているからに他なりません。
まさに立憲主義は保守思想そのものであります。

じつに本質的なことを語ってくださっているのに、読売新聞は
「抵抗延々2時間43分」「災害よりギャンブル解禁優先」
という見出し。そ、それだけ・・・?
小さなコラム。
記者は演説を聞いてなかったのか?

立憲主義とは保守思想そのもの。
この意味がわからない人、知りたい人、
わかっているけどもっと考えを深めたい人、
8月5日のゴー宣道場に参加すべし!
締め切りは7月25日(水)ですよ!

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笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院在学中。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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