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高森明勅
2019.1.2 14:16皇室

御製・御歌から

平成31年の年頭に当たり、
天皇陛下の御製(ぎょせい)5首と
皇后陛下の御歌3首が宮内庁により発表された。
 
それらの中から。
 
御製。
 
生ひ立ちて
防災林に
育てよと
くろまつを植う
福島の地に
(第69回全国植樹祭)
 
あまたなる
人ら集ひて
ちやうちんを
共にふりあふ
沖縄の夜
(沖縄県訪問)
 
濁流の
流るる様を
写し出す
テレビを見つつ
失せしをいたむ
(西日本豪雨)
 
御歌。
 
赤つめくさの
名ごり花(ばな)咲く
み濠(ほり)べを
儀装馬車一台
役(やく)終(を)へてゆく
(晩夏)
 
御製について、
拙い解説を蛇足で付け加えるには
及ばないだろう。
 
それぞれ「祈り」「喜び」「悲しみ」、
国民への慈(いつく)しみのお気持ちが
籠められている。
 
御歌については、
外国大使の信任状奉呈式に当たり、
大使を乗せた儀装馬車が役目を終えて、
皇居のお濠端(ばた)をゆっくりと帰って行く、
一見何気ないその姿に、皇后陛下が改めて
目を止められた心の内側を拝察すると、
胸に迫るものがある。
 
ここでは掲げなかった、
「移居といふことを」との詞書(ことばがき)
を付した御歌とも、併せて拝すべき御作だろう。
高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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