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小林よしのり
2019.2.19 08:35日々の出来事

ノーベル平和賞の推薦をする平和ボケ首相

トランプ大統領をノーベル平和賞の候補にと安倍首相
が推薦文を書いたらしい。

野党はこれを責めているが、日本の主権はアメリカに
あるのであって、北朝鮮の核開発問題も、拉致問題も、
日本の首相には何もできない。

外交の裏側には軍事力が張り付いているのであって、
憲法9条がある限り、米軍なしでは日本は北朝鮮と
対等な外交はできない。

その上、全身親米ポチ、従米ポチの日本の首相だから、
トランプのご機嫌をとるのは当たり前なのだ。
日本はアメリカの属国、朝貢外交をする身分なのだが、
それでいいと言っているのは日本国民である。

だが、米朝会談で、北朝鮮の核が廃絶されたわけでは
ないし、今後も北の核開発は続くのだ。
日本は何も平和になったわけではないのに、ノーベル
平和賞というのは、平和ボケが極まっている。

ベトナムで行われる次の米朝会談で、もし不可侵条約が
結ばれれば、100%金正恩の勝ち。
北朝鮮はイスラエルのように事実上の核保有国として、
今後も日本を脅かす存在になる。

第一次大戦後の「まやかしの平和主義」と同じ感覚が
北東アジアを覆って、北朝鮮は着々とナチスドイツと
同様の軍事力増強で、朝鮮半島統一の布石を打っている。
朝鮮半島統一があるとすれば、金王朝の独裁制しかない。

日米同盟なんて言っても、ノーベル平和賞なんか欲し
がるトランプ大統領は、日本の平和のためには何も
役に立たない。

日本も憲法に「戦力」を明文化し、かつ戦力を統制する
9条改正を行わなければ、番犬にもならぬアメリカの
属国化が進むばかり。
それが分かっているのに、野党は9条を変える勇気は
1ミリもない。

それならば、親米ポチの安倍首相を批判している野党
だって、政権を取れば同じようにアメリカのご機嫌取り
をするしかなくなるのだ。

安倍首相の「自衛隊明記」改憲なんか、何の意味もない
カスみたいな改憲案だ。
属国化推進改憲案に過ぎない。
その理由づけに、自衛隊員の募集を地方自治体が妨害
しているかのような嘘をつくしかないのだから、
ますます安倍改憲の「発議」も遠のいてしまった。

もう「発議」は無理だろう。
5月3日の「ゴー宣道場」の会場はキャンセルした。
10連休の最中、発議も出来ない憲法論議に、人が
集まるとは思えない。
5月は「ゴー宣道場」は休みとする。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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第116回 令和6年 4/20 SAT
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テーマ: ゴー宣DOJO in名古屋「人権カルトと日本人論」

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