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高森明勅
2019.4.13 07:00皇室

涙が出るほど有難い

以前にも紹介している。
だが、天皇陛下のご譲位と皇太子殿下の
ご即位を間近に控え、改めて掲げておきたい。
 
今上(きんじょう)陛下がご即位されて間もない頃に、
皇室への深い敬愛の念を持って認(したた)められた
文章の一節だ。
 
「新帝は先帝陛下の御心(みこころ)を
よく理解なさつてゐるやうに思はれる。
一部の者には新帝に不満をもつ者もをるやうだが、
それならもし新帝が無限の責任を負ふやうな立場に
つくのは嫌だとおほせられたらどうするのか。
新帝は学習院に育ち、自由といふものについても、
人生の楽しみがどのやうなものかも知つていらつしやる。
それなのに自分のたつた一度の生涯を犠牲にして、
最も不自由な地位である皇位に就いて下さつた。
自分は公(おおやけ)の為に生まれたのだといふ
ことをお認めいただけたのだ。
それだけでもう涙が出るほど有難いことではないか。
爾余(じよ)は問ふに足りない事である」
(葦津珍彦氏、平成元年)
 
 
その後の、陛下の全身全霊を傾けられてのご献身は、
私どもの十分に存じ上げている事実だ。
まさに「涙が出るほど有難い」ご献身。
しかし上記の一文は、間もなくご即位なされる
皇太子殿下にも、そのまま当て嵌まる事を
見落としてはならない。
高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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