ゴー宣DOJO

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泉美木蘭
2019.10.19 01:47日々の出来事

傷つきやすい人のこと

4日間自分のことがなにもできなかったが、落ち着いた。
パソコン開くのも4日ぶりだ。

マンウォッチングが趣味の私だけど、
最近つくづく、「自分がない」人が、実は想像以上に
増えているんじゃないかと思うようになった。
というか、私は、「自分がない」という現象について、
ずっと勘違いしていた。

見るからにふにゃふにゃしていて、なにひとつ意見がなくて、
ファミレスで自分の食べたいものも決められないような感じの
超絶内向的な人のことだとばかり思い込んでいたけれど、
自分の言いたいことをワーワー主張したり、ワガママだったり
外向的だったりするのに、実は自分がない、という人もいる
ということに気が付いたのだ。

自分がなくても、年齢を重ねて対処に慣れたり、脱皮したり、
理論武装を覚えたりすることで個人として成立していく人が
多いのだろうと思うのだけど、
世間的に「知識人」とされている人にそういうタイプがいて、
これがもうトリモチみたいな問題を作ってると思う。

あと、自分をごまかしている人、自分の問題を直視しようと
しないために、成長することができず、未熟で幼稚なまま、
「弱いジブン」を鏡で見つめながら、現在地に座り込んで、
居丈高に自己憐憫している人もすごく増えているように見える。

「弱いジブン」に居座るのって、すごくラクなのだ。
ただ、そういう人は、敵視すべきものを見誤ってるから、
常に足元が不安で、人の言葉に異常に傷つきやすい。

でも、その「傷つく」も、
人の言葉に傷つけられているのではなくて、
人の言葉を利用して、その人が自分で自分を傷つけていると
いうのが実際の姿ではないかといまは思っている。

「傷ついた、傷ついた」と言って、人のせいにして、
自分個人の問題を、他人や社会の責任にすり替えてしまう。
だからますます傷つきやすい人が量産されていくんじゃないか?

「自分さがし」ブームが、とうとう「自分傷つけ」ブームに。
こうなったのは、なにが原因だろう。
競争社会かな、豊かさかな、新自由主義で合理化一辺倒の社会かな?

以上、すごく雑でつれづれなるままだけど、
このごろ黙々と考えていること。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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