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高森明勅
2020.3.14 06:00皇統問題

旧宮家の皇籍取得が困難な理由

皇位継承の男系限定に拘る人々が唱えていた旧宮家系国民男性の
皇籍取得という方策。
私はこれまで、その困難さを繰り返し指摘して来た。
政府もようやく、既にそれを現実的な選択肢から除外している事実を、
隠さなくなって来たようだ。
おさらいとして、それが困難な理由を改めて掲げておく。

(1)限られた対象者の中で、誰が自発的に皇籍取得の意思を
持っているのか?

(2)もし自発的に皇籍取得の意思を持つ人がいても、皇族になるに
相応しい資質や経歴を備えているか?

(3)昨日まで民間で普通の生活をしていた人が、婚姻という
人生の一大事を介在させることなく、急に皇族になることに国民が
違和感を持たないか?

(4)一般社会での身分制を廃止し、世俗化が加速する現代において、
そうした前例が生じると、聖域であるべき皇室と一般国民との区別が
曖昧になる、憂慮すべき傾向を生まないか?

(5)以上のような無理に無理を重ねても、側室不在、非嫡出の
継承否認という前代未聞の窮屈な条件下では、皇位の継承も、
宮家の存続も、男系限定では行き詰まる他ないのではないか?

ーー政府も理性的に検討すれば、結論は最初から決まっていたはずだ。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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