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高森明勅
2020.3.24 06:00皇統問題

皇位継承の純粋性

政府が、一部で根強く唱えられていた、旧宮家系国民男性に
新たに皇籍の取得を可能にする制度改正案を、結局は採用しない
ことにしたらしいのは、皇室典範の基本的な考え方に照らして、
当然だったと言うべきか。
同15条には、次のように規定している。

「皇族以外の者及びその子孫は、女子が皇后となる場合及び
皇族男子と婚姻する場合を除いては、皇族となることがない」と。

これは、皇籍離脱した旧皇族とその子孫を含む「皇族以外」の人物が、
「婚姻」という人生の一大事を介することなく皇族になる可能性を、
全面的に否認したもの。

その趣旨については、現在の皇室典範制定に当たり、
法制局(内閣法制局の前身)がまとめた「皇室典範案に関する想定問答」に、
以下のようにある。

「(本条の立法理由は)臣籍(しんせき)に降下したもの及び
その子孫は、再び皇族となり、又は新たに皇族の身分を取得する
ことがない原則を明らかにしたものである。
蓋(けだ)し、皇位継承の純粋性(君臣の別)を保つためである」と。

政府が自ら、この「原則」を敢えて踏み外すような選択は、
出来なかったということだろう。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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