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高森明勅
2020.5.26 06:00皇室

上皇は歴史的に天皇の下位

室町幕府3代将軍で、公家・武家双方の頂点に立った
とも見られている足利義満。
その国家的な位置付けを巡る問題は、
天皇の「本質」を
探る上で貴重な示唆を含む。

そこで引き続き、義満が皇位の簒奪を狙っていたという
説を批判した見解を、紹介する。
「義満に数々の『僭上(せんじょう=身分・権限を越えた
ことをすること)』の振る舞いがあり、あるいは現実に
太上(だいじょう)天皇の尊号宣下(そんごうせんげ)が
あったにしても(幕府が辞退―引用者)
…天皇は子であっても君主、上皇は父であっても臣下
(しんか=君主に仕える者)である。
太上天皇の尊号とは天皇が臣下に贈る身位であり、
義満がたとえいかなる破格の待遇を受けようと、
それは後小松天皇との関係に基づく。
義満は後円融(上皇)とは対立したが、天皇を頂点とする
体制を損ずることは一切していない」(小川剛生氏) 

義満への評価にとどまらず、歴史上の天皇と上皇の
上下関係についての言及は、重要だろう。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/
高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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