ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2020.10.28 09:10日々の出来事

なかなか思想してる質問がある

すごくいい質問が来ている。こういう質問は見事だ。
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基礎医学研究者
以下の2点が,東海ゴー宣道場への質問であります。

1. ゴー宣道場で大きな課題となっている、「皇室問題」、
「憲法改正」、および「コロナ過における非常事態宣言・
自粛」。すべてに通底するのは”法の問題”ということに
なるかと思います。
ですので、権力を縛るための”法”をきっちり議論して、
それらを創出する必要があるということは、充分理解
できます。
しかしながら、一方で前回のゴー宣道場における演者の
先生が、”日本人にはお天道様がみているという感覚が
伝統的に流れている”という言及を行いましたが、この
説明にも説得力がありました。
さて、ここからが質問であります。これは私がよくわかって
いないだけかもしれないのであえてお聞きしたいのですが、
前者の「法治主義」という考え方と、後者の日本人の
「伝統感覚」というものは、融合できるものなのでしょうか?
直感的には、両者の考え方を突き詰めていくと、どこかで
矛盾が生じ、衝突するのではないかと思われるのですが、
いかがでしょうか?

2. ゴー宣道場では様々なテーマの議論を通じて問題点
が共有され、少なくとも現在は門下生のレベルでも、
責任を取れる方々の自主的な活動までがなされております。
さてここでお聞きしたいのは、”公論を形成する”という
さらなる戦術についてであります。
少なくとも、デモを行うのは自己満足に近く、ネットを使う
方法も、”過激な主張をしたもん勝ち”という偏った媒体で
あるので、一般の生活者には響かない媒体であることも
理解できます。
ただそうすると、倉持師範の言われる”中間層”の方々を
引き込むためには、一体どうするのが有効なのでしょうか?
”中間層”の方々に「自分達の代表はやはり選挙で選ぶ
べきだ」という感覚があるのならば、何とか”自分ごと”と
して問題を考えてるよう訴えかけ、投票場に足を運んで
投票率を上げてもらうということになりますが、会社・学校、
あるいは自治会などと異なり、集団の”問題意識の共有”
が困難に感じられます。

以上ですが、よろしくお願いします。
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マサ
☆東海ゴー宣道場への質問

➀先日、日弁連が「死刑制度廃止の要望書」を上川法務
大臣あてに提出したとのニュースがありました。
また、日弁連は以前から政府とは別の形で(独立した)
人権機関設置を目指していると言われているらしいですが
一部の保守派からは表現や言論規制につながると批判
されています。
「日弁連」という言葉はニュースでもよく聞くのですが、
そもそも実際にどのような組織なのか、何をしようとしている
のか、その実態はよくわかりません。
(私の知人に宇都宮健児氏をイメージして日弁連幹部は
全員サヨクと言う人もいます)

ぜひ倉持師範に(なぜ現在の国民世論とは逆の死刑制度
廃止にこだわるのか等を含め)日弁連について解説頂き
たいです。
よしりん先生はじめ他の師範方には人権機関設置などの
様な表現や言論規制につながりかねないといわれている
機関設立を目指すなどしている日弁連の活動について
ご意見を伺えればと思いますし、山尾先生には政治家の
立場から日弁連とはどのような物か伺えればと思います。

②表現規制と言う事に関連して近頃のポリコレや言葉狩り
についてどう思いますか?
すでにNHKでは「女優」という言葉が規制対象になって
いる様に、世の中、おかしなフェミニストや行き過ぎた
LGBT推進論者に対して気をつかっている事が多いよう
にも思います。

③そのおかしなフェミニストが相変わらず風俗業について
「性の搾取」と言っています。
弱者に寄り添う姿勢を見せているようでいて、本当の弱者
についての理解が出来ないフェミニストたちにより
ナインティナインの岡村隆史を抹殺するかの如く叩きまく
った事をみて、マスコミは岡村悪しの様な事になってしまい
擁護する意見はほぼありませんでした。
この様なおかしなフェミニスト達と立憲民主党を支持して
居る様ななんちゃってリベラルがとても親和性が強く、
最近では政府批判と相まってマスコミがそちらの方向に
流されている様に思います。
こういった空気を突き崩し、正しく冷静に、脊髄反射的に
ではなく落ち着いて思考が出来るようになる方法は何か
ない物でしょうか?

以上、多少関連づけて書いたつもりですが、長くなって
しまいスミマセン。
よろしくお願い致します。
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これらの質問はあまりにも重要で、わしの問題意識とも
通底していて、『ゴー宣』でも描かねばならないと思って
いたことばかりだ。
これだけで一回の「ゴー宣道場」のテーマにだって
できるほどの濃密な質問だ。
わしはこのような、頭のいい、思想する者たちが読者に
いることが、とても嬉しい。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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