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高森明勅
2020.10.31 06:00皇室

明治天皇例祭と明治天皇崩御日

先日のブログで明治天皇が崩御(ほうぎょ)された日を
明治45年7月“29日”と記(しる)した。
これを不審に感じた人がいるかも知れない。
一般に明治天皇の崩御日は7月“30日”と受け取られているからだ。

のみならず、皇室祭祀の明治天皇例祭も同日に行われている
(宮中の例祭は崩御相当日に行われる)。
だが、明治天皇が実際に亡くなられたのは7月29日、午後10時43分。
その後、2時間、喪(も)を秘して、翌日午前0時43分に
崩御されたこととして、公表された。
これは何故か。

明治の皇室典範に「天皇崩ス(ず)ルトキハ皇嗣即(すなわ)チ
践祚(せんそ、即位すること)シ祖宗(そそう)ノ神器(じんぎ)ヲ
承(う)ク」(第10条)とあり、旧「登極令(とうきょくれい)」
(第1条)及び同附式(第1編))の規定では新天皇の“践祚”に当たり、
「賢所(かしこどころ)の儀」・「剣璽渡御(けんじとぎょ)の儀」を
“直ち”に行わなければならない。

しかし、同日中の儀式の準備・執行は(残りの時間が1時間にも足りず)
時間的に無理だった為、という。
例祭はこの日付に依拠している為に7月30日になっている。
念の為に。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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