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高森明勅
2021.2.24 06:00皇室

天皇誕生日に際しての記者会見

2月23日、天皇陛下には、61歳のお誕生日をお健やかに迎えられた。
国民の1人として心からお祝い申し上げる。
恒例の天皇陛下の記者会見でのご発言の一部を謹んで掲げさせて戴く。

「日本の歴史の中では、天変地異や疫病の蔓延(まんえん)など
困難な時期が幾度もありました。
これまでの歴代天皇の御事蹟(じせき)をたどれば、
天変地異等が続く不安定な世を鎮めたいとの思いを込めて
奈良の大仏を作られた聖武天皇、疫病の収束を願って般若心経
(はんにゃしんぎょう)を書写された嵯峨天皇に始まり、
戦国時代の後奈良天皇、正親町(おおぎまち)天皇など歴代の天皇は
その時代その時代にあって、国民に寄り添うべく、思いを受け継ぎ、
自らができることを成すよう努めてこられました」

「その精神は現代にも通じるものがあると思います。
皇室の在り方や活動の基本は、国民と苦楽を共にすることだと思います。
そして、時代の移り変わりや社会の変化に応じて、状況に対応した
務めを考え、行動していくことが大切であり、その時代の皇室の役割
であると考えております」

「国民を思い、国民に寄り添う点で、災害で被災された方々、
障害者や高齢者、あるいは社会や人々のために尽くして
こられている方々にも心を寄せ、ねぎらい、励ましていくことは
とても大切なことです。
それは、私と雅子二人の自然な気持ちであるとともに、
皇室としての大事な務めであるとも思います」

「このところ、(新型コロナウイルス感染症の)新規感染者の数は、
幸いにして全国的に減少傾向に転じているようです。
また、新型コロナウイルスワクチンの接種も始まりました。
今しばらく、国民の皆さんが痛みを分かち合い、協力し合いながら、
コロナ禍(か)を忍耐強く乗り越える先に、明るい将来が
開けることを心待ちにしております」

「同時に、現在の状況を見ると、新型コロナウイルス感染症の
影響により、多くの国民の皆さんと直接触れ合うことが極めて
難しくなっていることを、私たち二人も残念に思っております」

「オンライン訪問には、感染症対策としての利点以外にも、
同時に複数の場所にいる人々に会うことや、中山間地域など
通常では訪問が難しい場所でも訪問できるという利点があることを
実感いたしました」

「この1年は公務に様々な制約が生じ、例えば、新年の一般参賀を
行うことも難しい状態でしたが、代わりにビデオメッセージで
国民の皆さんに私たちの気持ちをお話しすることができたことも含め、
オンラインによる活動に新たな可能性を見いだせたことは、
大きな発見と言えます」

「愛子は…早いもので今年の12月で成人を迎えます。
愛子が誕生した時の会見でも申しましたが、孟子の言葉を参考にした
『敬宮(としのみや)』『愛子』という名前には、人を敬い、
人を愛してほしいという、私たちの願いが、込められています。
それは20年経(た)つ今でも変わっておりません。
成年皇族として公務に当たっていくことになりますが、
感謝と思いやりの気持ちを持って、一つ一つの務めを大切に
果たしていってもらいたいと思います」

「上皇陛下、上皇后陛下には、新型コロナウイルス感染症の
感染拡大にお心を痛められつつ、日々を送っておられることと
拝察いたします。
どうか御無理をなさらず、お身体を大切に、末永くお健やかに
お過ごしいただきますよう心よりお祈り申し上げます」

「眞子内親王の結婚については、国民の間で様々な意見があることは
私も承知しております。
このことについては、眞子内親王が御両親とよく話し合い、
秋篠宮が言ったように、多くの人が納得し喜んでくれる
状況になることを願っています」

「(歴史上、女性天皇の実例側あり、近年、ヨーロッパの王室では
性別に関係なく長子を優先して王位を継承する動きが広がっているが、
皇室の伝統と世界的に進むジェンダー平等や女性活躍推進に
ついてという)御質問において言及されたようなヨーロッパの
王室などにおける状況はよく承知しています。
しかし、昨年も申し上げたとおり、制度に関わる事項について、
私から言及することは控えたいと思います」

「東日本大震災からもう10年が経(た)とうとしていますが、
この震災が2万人を超える死者・行方不明者をもたらし、
各地に甚大な被害を及ぼしたことは、今思い出しても
胸が痛みます」

「私も雅子も、今後とも被災地の方々の言葉に耳を傾け、
被災された方々の力に少しでもなれるよう、被災地に永く
心を寄せていきたいと思っています。
そしてまた、機会があれば、10年を超す歳月を経た被災地を
訪れてみたいと願っております」

「国民の皆さん一人一人への思いを持ちながら、
今、自分ができることはいったい何だろうかということを
常に考えながら、日々を過ごしてきたように思います」

皇后陛下とも話し合われながら、
丁寧にご発言を練り上げられたご様子を拝し得る。
有難い。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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