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高森明勅
2021.4.4 06:00皇室

男子が生まれなければ離婚?男系固執の時代錯誤ぶり

友納尚子氏の『雅子妃 悲運と中傷の中で』には
驚くような記述がある。

平成18年1月の「週刊新潮」に皇后陛下(当時は皇太子妃)の
「離婚」説(勿論、ガセネタ)の発端になる記事が載った
(同月5・12日号)。

その離婚説の背景について、このように書かれていた。
「『離婚』説が続出しているのは、皇室典範改正問題が
からんでいるという指摘もある。
女性・女系天皇容認か、否かという論議がさかんに行われたが、
万が一、皇太子ご夫妻(天皇・皇后両陛下)の離婚、
さらに皇太子ご再婚で男子誕生ともなれば、問題が一挙に解決すると
考える人々がいるのだという。
はっきり言えるのは、有識者会議(小泉純一郎内閣当時の
「皇室典範に関する有識者会議」)が報告書をまとめた
2005年(平成17年)11月以降に、バッシング報道が激しくなってきた
流れがあったということである」

その後、秋篠宮家にめでたく悠仁親王殿下が(平成18年9月6日に)
お生まれになっても、「問題が一挙に解決する」なんてことはもとより
無かった(にも拘らず当時、政府・国会は問題を先送りした!)。
だからこそ今、改めて有識者会議が設けられている。
従って、仮に「皇太子ご再婚で男子誕生」という展開があったとしても
(ご離婚を前提としたシナリオなんて勿論あってはならないが)、
何の解決にもなりはしない。

しかし、それ以前に、男子がお生まれにならなければ即「離婚」という、
天皇・皇后両陛下のご人格と、これまでの公(おおやけ)へのひたむきな
ご尽力を頭から否定する、男系固執の残酷さとアナクロニズムぶりに、
普通の感性を備えていれば驚愕するだろう。
皇室に平然とそのような理不尽な扱いをしようとする国民が現にいるとしたら、
一体、誰がご結婚によって、皇室の一員になろうとするだろうか。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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