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高森明勅
2022.5.23 09:00政治

日本有事に果たしてアメリカは助けに来るのか?

「文藝春秋」6月号にわが国の安全保障を巡る
座談会が載っている。その中からいくつかの発言を紹介しよう。

「ロシアの核の脅威を前に引き下がってしまった
アメリカへの信頼が揺らいでいる部分はありますね。
今回のように核保有国が戦争を仕掛けてきた場合、
アメリカでさえ、そう簡単に戦争に踏み込めないことがはっきりした。
日本の安全保障関係者の間では、
『いざという時にアメリカは助けに来てくれないのではないか』
との疑念が強まっています」(自衛隊元陸将の山下裕貴氏)

「北朝鮮は、ウクライナ侵略を見て自信を深めています。
自分たちが進めてきた核・ミサイル開発路線は正しかったのだと。
…(ウクライナは)1990年代、核保有国でしたが、
アメリカ、ロシア、イギリスが領土の安全を保障する代わりに、
核を全放棄しました。
その結果、一夜にして大国に蹂躙されてしまった。
金正恩は、国家の尊厳と生存を守るのは強力な軍事力しかない
との確信をますます強めています。
大国から国家の安全を保障されても、後で簡単に覆されてしまう、と。
さらにアメリカはロシアの核使用を恐れて、
早々と紛争不介入の意向すら表明した。
北朝鮮が今後、核・ミサイル開発を中断、放棄することはないでしょう」
(国連安全保障理事会・北朝鮮制裁委員会・専門家パネル
元委員の古川勝久氏)

「(中国の)人民解放軍が日本と事を構えようとすれば、
尖閣なり沖縄の離島を本気で奪おうとしてくるわけです。
海・空だけで防ぎきれず、上陸されることも覚悟しなければならない。
…ところが、この30年間で戦車は千二百両から三百両に、
火砲は千門から三百門に減らされました。
陸自(陸上自衛隊)はほとんど骨と皮だけ
と言ってもいい状態です」(山下氏)

「現在、中国に進出している日本企業は
一万三千社を越えますが、少なからぬ現地法人が社内に
(共産)党委員会を設置されられている。
つまり共産党政権に取り込まれているわけです」
(東北大学大学院教授の阿南友亮氏)

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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