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笹幸恵
2022.8.7 09:21日々の出来事

昨日の「オドレら」を視聴して

昨日行われた「オドレら正気か?」横浜LIVE、
ニコニコ生放送で観ておりました。

冒頭の、篠田英朗氏の言説パターンの分析が
むちゃくちゃ面白かった。
なるほどこうして分類してみると、
さまざまなタイプがいるんですね。

グレンコ・アンドリー氏の口から発せられる
ウクライナの歴史は、事実もさることながら、
その静かな怒りを湛えた語り口に圧倒された。
落としどころ?
確かに、冗談じゃない。
もし日本がどこかから侵略されて、
欧州が好き勝手に対岸の火事気分で
「落としどころ」などという言葉遊びをしていたとしたら、
私なら張り手を食らわしたくなる。

欧州の戦史に関する本を読んでいると、
つくづく日本は島国で恵まれていると思う。
四面環海という地理的条件が、
どれほど領土を奪われることへの緊迫感と恐怖から
逃れる要因になっていることか。
だけど空気と同じで、「当たり前」のありがたさに
日本人の多くは気がつかない。
領土に無頓着でいられるというのは、
大陸国家にとってはあり得ないことなのだ。

質疑応答で、さまざまな切り口からウクライナとロシア、
日本、そして国際社会について語られたことも
見どころだった。
もくれんさんのフォローが素晴らしかった。

最後のほうで、篠田氏が、
独裁や権威主義に流れていってしまうのは人間のサガ、
だから民主主義は強靱性を持たなくてはいけない、
民主主義はそう簡単には勝てない、
だから今回のウクライナも長期的に見なくてはいけない、
といったことを話していた。

民主主義は簡単には勝てない。
その通りだと思う。
それは、本当の意味での保守の姿勢に
通じるものがあるのではないか。
革新的なもののほうが、人々を魅惑する。
勢いに乗って、派手なパフォーマンスで
熱い理想を語り、煽動的な潮流に酔いしれる。
破壊衝動まで満足させてくれる。
こんな気分のいいことはない。
だけど「ちょっと待て」なのだ。
本当にそれでいいのか?
守るべき知恵はないのか?
残すべきものは皆無なのか?
そう問うのが保守だ。
いつもブレーキをかける側だから「勝てない」。
そういう宿命を負っている。

民主主義とて完璧な体制ではない。
というか、どんな制度も使う側の人間が
ろくでもなければ、すぐに腐臭を放つ。
チャーチルじゃないけど、民主主義は、それでもほかの
政治形態よりはマシだと思って、叡智を結集して
機能させていくしかないのだ。
その叡智のひとつが「国際法を守る」ということだろう。
今、それが崩れてきている。

民主主義を手放すのか否か、
その瀬戸際に我々は立たされている。

まさに「公」のための議論の時間だったと感じます。
笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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テーマ: オドレら正気か?in神戸「密教で語るとどうなるか?」

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