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笹幸恵
2025.5.15 21:05日々の出来事

読売新聞の良識と矜持

今朝の読売新聞、本当に素晴らしかった。
4つの提言
・皇統の存続を最優先に
・象徴天皇制 維持すべき
・女性宮家の創設を
・夫・子も皇族に
いずれも強く支持したい。

何が良かったって、
「男系男子にこだわった結果、
皇室を危うくさせてはならない」(1面)
「男系男子にこだわり続ければ、
象徴天皇制の存続は危うくなる。
女性天皇や、女系天皇の可能性を
排除すべきではないだろう」(社説)
と、自社の立場を旗幟鮮明にしたことだ。

その上で、14面の提言の詳細で、
天皇や皇族に寄り添った記述が随所に見られる。

たとえば「皇統の存続を最優先に」では、
男系男子にこだわれば男児出産圧力につながること、
また雅子さまが体調を崩されたことにも言及し、
「皇室の方々も生身の人間」だと記している。

「象徴天皇制 維持すべき」では、上皇さまの
「人々の傍らに立ち、その声に耳を傾け、
思いに寄り添い、安寧と幸せを祈る」という
象徴のあり方についてのおことばを紹介。
またそれが多くの国民に支持されていることに触れ、
翻って男系男子の養子案に疑問を呈している。

「女性宮家の創設を」については、
現在の女性皇族の活躍ぶりに触れつつ、
愛子さまが成年の会見で語られた、
「『国民の幸福を常に願い、国民と苦楽を共にし、
努めを果たすということ』が最も大切にすべき精神だ
という認識」を紹介している。

「夫・子も皇族に」では、天皇陛下のおことば。
「(皇后さまについて)常に私の傍らに寄り添い、
相談に乗り、公務に共に取り組みながら支えてくれている」
つまりお相手も子どもも皇族とすることがふさわしい
ということだ。

至極真っ当、これぞ常識。
国民の自然な皇室への敬愛の念を表すなら、
こういう展開にならざるを得ない。
現在の象徴天皇制を維持していく上では、
「女であること」が皇位につけない理由に
ならないことは明々白々。
さっそく「読売はいつから朝日新聞になったのか」などと
揶揄するような声が自民党議員から上がっているが、
朝日とか共産とか言っておけば反論した気になっている
そのテンプレ脳を何とかするほうが先決だろう。
反論にもなっていない。

ちなみに読売新聞、10日ほど前に、
「令和の女性皇族」として、3日間、
女性皇族に焦点をあてた記事を出している。
5/2 愛子さま「公務と仕事 全力投球」
5/4 佳子さま「国内外で増える役割」
5/5 彬子さま 瑶子さま 承子さま「個性生かし皇室支える」



おや、読売新聞が?と思って切り抜いていたのだけど、
今日の布石だったのかな。

いずれにしても、大新聞たる良識と矜持を
示してくれたと思います。

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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