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笹幸恵
2025.5.18 00:48皇統問題

竹田恒泰、語るに落ちる。

5/15の読売新聞の皇統問題に関する提言のあと、
産経新聞はなり振り構っていられなくなったらしい。
八木秀次の「議論を振り出しの戻すのか」という
単なる言いがかり記事を出したかと思えば、今度は竹田恒泰だ。

女性皇族が「国民的スーパースター」と結婚したら…読売提言「女系天皇」の危険 竹田恒泰


もうタイトルだけで、うんざりするでしょ?
中身も期待どおり(?)シッチャカメッチャカです。


冒頭、読売記事には前提認識に重大な誤りがあると指摘、
公務の担い手不足(皇族数減少)と皇位継承者の不在を
いっしょくたにするなと批判している。

言っておくけど、これらをごっちゃにして、
皇位継承問題を皇族数確保へと論点をすり替えたのは
男系固執の令和有識者会議だから。

しかも、読売が象徴天皇制のありようを語っている段落を、
さも間違っているかのように指摘し、
「公務の担い手」は女性皇族が結婚して民間人となっても
継続できると言っている。

あのね、どんな公的団体だろうが、民間人になったら
それは「公務」ではない(笑)。
また象徴天皇のありようとして、
「太平洋戦争の戦地を訪れて慰霊したり、
災害現場で被災者に寄り添ったりする」ことを
読売は書いている。
天皇しかできないことである。
一方、このように心を寄せることは、
性別関係なくできることである。
それを男系男子に限定することで、
天皇制の存続自体が危うくなる。
いちいち解説するまでもない、字ヅラ通りに読めば
そういう話なのだけど、竹田にかかればこうなる。

「私の祖父は皇籍離脱した後も、多くの慈善団体の
名誉総裁を歴任した」
「読売は民間人になったら公務ができないような
前提に立っているが、事実と異なる」

・・・この人、本当に日本語が読めているのか?


さらにびっくりするのが、このあと。

養子案について、読売が、
「一般人として生活してきた人が皇族になることへの
国民の理解が得られるかどうか」と疑問視したことに
かみついている。

いわく、

提言では女性皇族の「夫・子も皇族に」といっており、
明らかに矛盾

上皇后陛下、皇后陛下をはじめとする
民間出身の女性皇族にも失礼

????
ものすごいヘリクツ(というかデタラメ!!)。
要するに竹田は、結婚して皇族になる話と、
養子縁組で皇族となる話をごっちゃにしているのだ。
婚姻と養子縁組の区別がついていないのだ。
こ、これは・・・もう皆で笑ってあげるしかないですよ?


まだ終わりません。
女性皇族の夫と子の身分について、
皇族にするのは危険だと言う。
なぜなら、

①もし結婚相手がスーパースターなら、その子(男子)を
皇位継承者にすべきという意見が出てくるから

②皇族の中に、将来的には皇位継承を担う男子と
担わない男子が混在することになるから。

①については、なんとも竹田らしい薄っぺらさ。
②については、「語るに落ちる」だね。全文紹介する。

「女性皇族の結婚相手を皇族とするが皇位継承権を与えない、
男子が生まれても皇位継承権は与えないということにすれば
男系は守れる」という意見もあるが、私はそうならないと考える。
皇族の中に皇位継承を担える男子と、担えない男子が混在することになり、
20~30年後に「男性皇族の男子には皇位継承権はあるのに、
女性皇族が結婚して生まれた男の子に皇位継承権がない
というのは差別だ」という話になりかねない。



竹田はわかっている。
女性というだけで皇位継承から外れた存在と
することが差別だということを。

自ら暴露しちゃったよ。

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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